プーチン氏、ウクライナ紛争は「終結に向かっている」 記者会見で考え示す

ダークスーツ姿のプーチン氏が演台でマイクを前に、右手を差し伸べるようにして軽く口を開いている

画像提供, Reuters

画像説明, 記者会見で話すロシアのプーチン大統領(9日、モスクワ)
この記事は約 4 分で読めます

ロシアのウラジーミル・プーチン大統領は9日、ウクライナとの紛争が終わりに近づいているとの考えを示した。

終了後に開かれた記者会見で、プーチン氏は、西側諸国によるウクライナ支援について質問され、「向こう(西側諸国)は手助けすると約束しておきながら、その後、今日まで続くロシアとの対立をあおり始めた」と主張。「事態は終息に向かっていると思うが、これは深刻な問題だ」と述べた。

プーチン氏はまた、ウクライナのウォロディミル・ゼレンスキー大統領との会談について、「第三国で会談することも可能だ。ただ、平和条約について長期的な歴史的視点に立った最終的な合意が成立し、その式典に参加して(条約に)署名する場合に限られる。最終段階のことでなくてはならない」と述べた。

プーチン氏はさらに、ゼレンスキー氏には直接会談に臨む用意があると聞いているとした上で、「そうした表明を耳にするのは、今回が初めてというわけではない」と話した。

プーチン氏はまた、ヨーロッパにおける新しい安全保障体制について交渉する用意が、自分にはあると説明。交渉相手にはドイツのゲアハルト・シュレーダー元首相を望むと述べた。シュレーダー氏はプーチン氏の長年の友人。ロシア国営エネルギー企業に対する行動をめぐり、物議を醸してもいる。

欧州連合(EU)とロシアの交渉に関しては、欧州理事会のアントニオ・コスタ議長(EU大統領に相当)が先に、「可能性」があるとの考えを示している。

コスタ氏は英紙フィナンシャル・タイムズに対し、「適切な時期が来た時にロシアと具体的に何を議論すべきか」について、EU首脳らと協議中だと話した。

EUとロシアの交渉については、ゼレンスキー氏も支持を表明している。

「正義の」戦争と主張

第2次世界大戦でのソヴィエト連邦の勝利を記念する毎年恒例のパレードは、今年は会場の赤の広場がウクライナに攻撃されることを当局が恐れ、例年のような戦車やミサイルの展示はなかった。

兵器が登場しなかったのは約20年ぶり。ロシアは例年、このパレードで軍事力を国際社会に誇示してきた。

今年は多くの外国メディアに取材許可が出されず、会場で取材する記者らも大幅に減った。

プーチン氏は戦勝記念日の式典の演説で、ロシアが「正義の」戦争を戦っていると主張。ウクライナを、「NATO(北大西洋条約機構)全体から武器と支援を受けている」「侵略的な勢力」だとした。

動画説明, 縮小された軍事パレードが示唆するロシアの今

軍事パレードは、アメリカがこの時期の停戦をロシアとウクライナに働きかけ、モスクワ攻撃の危険性が下がったこともあり、無事終了した。

この停戦では、双方はそれぞれ捕虜1000人の交換でも合意した。ただ、プーチン氏は9日の時点で、交換に関する連絡はウクライナからまだないと述べていた。

ウクライナとロシアは、互いに相手が3日間の停戦に違反したと非難し合っている。

ロシアは10日、ウクライナが6000回以上のドローン攻撃や数百回に及ぶ砲撃を実施し、停戦合意に繰り返し違反していると非難した。一方、ウクライナは、ハルキウ、ドニプロペトロウシク、ザポリッジャの各州で、ロシアによるドローン攻撃があり、数人が負傷したと報告した。