ノーベル平和賞受賞のイラン女性人権活動家、容体悪化で刑執行停止 病院へ

画像提供, Reuters
イランの人権活動家でノーベル平和賞受賞者のナルゲス・モハンマディ氏(54)が、収監中の刑務所から首都テヘランの病院に移送された。モハンマディ氏の家族が運営するナルゲス財団は10日、イラン当局が「高額の保釈金を条件に刑の執行停止」を認めたと発表した。
モハンマディ氏の家族や支援者らは先々週、同氏が今年に入って心臓発作と疑われる症状を2度起こしたとして、刑務所内で死亡する可能性があると警告。刑務所からの移送を求めていた。
同氏はこれまで北部ザンジャンの刑務所で服役していたが、その間にも10日間の入院を経験している。
ナルゲス財団によると、モハンマディ氏は「現在、自身の医療チームによる治療を受けるため、テヘラン・パルス病院にいる」という。
パリ在住の夫タギ・ラフマニ氏は、先週末に発表した声明で、「彼女は全般的に良好な状態とは言えず」、「容体は依然として不安定だ」と述べた。
モハンマディ氏の弁護士シリン・アルダカニ氏によると、モハンマディ氏は服役中に体重が約20キロ落ちたとみられている。また、発話が困難で、見た目ではほとんど本人と分からない状態だという。
モハンマディ氏は、イランにおける女性抑圧と闘う活動や人権の促進を評価され、2023年にノーベル平和賞を受賞した。
これまで人生の10年以上を刑務所で過ごしてきた。2021年には、「国家に対するプロパガンダ活動」や「国家安全保障に対する共謀」の罪で13年の禁錮刑を言い渡され、テヘランの悪名高いエヴィン刑務所に収監された。モハンマディ氏はこれらの罪状を否認している。
2024年12月には、医療上の理由で一時釈放が認められた。しかし2025年12月、参加した追悼式典で「挑発的な発言」をしたとして、イランの治安部隊に拘束された。モハンマディ氏の家族は、同氏がこの時に暴行を受け、病院に連れて行かれたと述べた。
イランの裁判所は今年2月、この件に絡み、モハンマディ氏に新たに禁錮7年半の刑を言い渡した。
きょうだいのハミドレザ氏は先月、モハンマディ氏がザンジャン刑務所で心臓発作と疑われる症状を起こした後、同室の受刑者によって意識を失った状態で発見されたと明らかにした。
ナルゲス財団は10日の声明で、「(刑の)執行停止では不十分だ」とし、モハンマディ氏には「恒久的かつ専門的なケア」が必要だと述べた。
声明は、「彼女が確実に刑務所に戻らず、残る18年の刑に直面しないようにしなければならない」とした。
「今こそ、無条件の自由と、すべての起訴の棄却を求める時だ。平和的な活動を理由に、人権活動家や女性の権利活動家が投獄されることがあってはならない」











