米メタ、児童の安全に関する判決で5億6700万ドルの罰金 大気汚染に匹敵する「公共の迷惑」と判事

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カリ・ヘイズ・テクノロジー記者
アメリカの裁判所は6日、メタが自社プラットフォームが子どもに及ぼす危険性について公衆への警告を怠ったとして、同社に対し5億6700万ドル(約900億円)の追加支払いを命じた。子どもの安全をめぐる同社に対する判決としては過去最高額の罰金となる。
ニューメキシコ州サンタフェの裁判所のブライアン・ビードシャイド判事は、インスタグラム、フェイスブック、ワッツアップ、スレッズを運営するメタを、大気汚染に匹敵する「公衆の迷惑行為」だと指摘。将来の被害を軽減するための基金に資金を拠出しなければならないと述べた。
メタはすでにこの訴訟で3億7500万ドルの支払いを命じられており、6日の判決を受けた罰金の総額は9億4200万ドルとなる。
ビードシャイド判事は、メタを工場に例え、広告とコンテンツを製品としたうえで、「子どもへの心理的危害と性的搾取は、根絶しなければならない汚染物質だ」と述べた。
メタの広報担当者は、「我々は判決に同意せず、控訴する」と述べた。
「当社はプラットフォーム上でユーザーの安全を守るために尽力しており、悪質な行為者や有害なコンテンツを特定し削除することの難しさについても透明性をもって説明してきた。当社はインターネット上の若者を保護してきた実績に自信を持っており、事実を歪曲する主張に対しては今後も自社を擁護していく」
先に下された3億7500万ドルの罰金判決に関しても、メタは控訴の意向を示し、同様の説明をしていた。州が子どもの安全問題でメタを訴え、勝訴したのはこの判決が初めてだった。
メタは現在、アメリカ各地で同様の問題に関して数千件の訴訟に直面している。ニューメキシコ州での判決に加え、今年初めにも、カリフォルニア州ロサンゼルスで同様の訴訟に敗訴している。
ニューメキシコ州の訴訟は、同州の司法官らが2023年に起こした訴訟に端を発している。訴状は、メタのプラットフォームが子どもを危険にさらし、性的に露骨なコンテンツや性犯罪者との接触に晒した責任を負うべきだと主張している。
裁判の第1段階では、メタの推奨アルゴリズムが実質的に若いユーザーを有害なコンテンツや接触へと「誘導」し、ニューメキシコ州の不公正取引法に繰り返し違反していたと判断された。推奨アルゴリズムは、メタがプラットフォーム上でユーザーが目にするコンテンツを自動的にキュレーションするために使用しているツール。
この裁判の第2段階の判決の中でビードシャイド判事は、メタによる損害は「公衆の迷惑行為」、つまり健康と安全に関わる問題が広範囲に及び、公衆に悪影響を与えるレベルに達していると判断した。
今回の判決は、メタが子どもの安全問題に関して受けた罰金としては過去最高額であるだけでなく、ソーシャルメディア企業が公共の迷惑行為とみなされた初めての事例でもあるようだ。
「工場から発生する有害な汚染物質が、きれいな空気を享受するという公共の権利を損なうのと同様に、メタのプラットフォームが子どもに及ぼす有害な影響は、プラットフォーム内に留まらず、インターネット全体、そしておそらく最も懸念されるのは現実世界へと広がり、影響を受けた子どもとその家族、学校、そして病院や法執行機関に共通の社会的負担と損害を与える」と、判事は記した。
メタが設立を命じられた基金は、「被害の広範囲にわたる影響」を軽減するための取り組みの費用に充てられる、とビードシャイド判事は述べた。
命令によると、総額4億2000万ドルに上る資金の大部分は、「適切な臨床またはその他の行動プログラムおよび専門家」に提供され、メタのプラットフォームが既に引き起こした被害の治療に充てられるという。
資金の残りの一部は、意識向上と予防に関する研修に充てられる。この研修では、教師や医療従事者に対し、ソーシャルメディアが子どもに及ぼす害への対処法などを指導する。
判事はまた、メタに対し、成人ユーザーに18歳未満のユーザーのアカウントを推奨しないこと、成人が未成年ユーザーにメッセージを送信できないようにすること、未成年ユーザーによるヌード画像の送受信を禁止すること、児童性的搾取に関与した成人ユーザーに対して「1回の違反でペナルティー」を課すことなど、各種の措置を講じるよう命じた。
さらに、メタには以下のことが命じられた。
- 18歳未満のユーザーの「いいね」数を非表示にする
- 18歳未満のユーザーに対するプッシュ通知を毎日午後10時から午前7時まで禁止する。さらに、通常の学期中は週末を除き午前8時から午後3時まで禁止する
- 18歳未満のユーザーに対して、インスタグラムとフェイスブックの利用時間の上限を、毎月合計90時間(1日約3時間)にする
来週には、カリフォルニア州で同社に対する新たな大規模裁判が始まる。これまでに約30州の司法長官が、子どものプライバシー法違反で同社を提訴している。















