トランプ氏の対イラン戦争の権限制限、米下院が決議案を可決

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米連邦議会下院は3日、アメリカのイランに対する攻撃をめぐり、ドナルド・トランプ大統領の戦争遂行能力を制限する決議案を賛成215、反対208で可決した。
イランとの戦争は、アメリカが2月28日にイスラエルと共にイランを攻撃したことで始まった。この日の採決では、イランとの戦争に対する不支持を公然と示すかたちで、共和党議員4人が民主党側に加わり、賛成票を投じた。
下院がトランプ氏の対イラン戦争における権限を制限しようとしたのは、今回で4度目。トランプ氏が議会の承認なしにイランでの軍事作戦を命じていることに、批判の声が上がっている。
決議案は、議会の承認のないイランでの米軍の行動を停止させる内容で、共和党が過半数を占める上院での可決も必要となる。ただ、仮に上院で可決されたとしても、対イラン軍事作戦を完全に抑制できる可能性は低い。
一方、上院ではこれまでに同様の決議案が7回否決されている。審議を進める手続きが5月に承認されたものの、本会議での採決には至っていない。
3日の下院での採決は、トランプ氏率いる共和党内の分断を示す、新たな動きとなった。2日にはトランプ政権が、保守派の議会議員からの反発を受け、「反武器化基金」の設立を断念した。この基金は、政府によって不当に標的にされたり捜査の対象にされたりしたと主張する人々への補償を目的としたもので、18億ドル(約2870億円)規模となる計画だった。
下院採決で民主党議員に加わり、賛成に回った共和党議員は、トーマス・マッシー氏、ブライアン・フィッツパトリック氏、トム・バレット氏、ウォーレン・デヴィッドソン氏の4人。これまで、同様の決議案に反対してきた民主党のジャレッド・ゴールデン議員も、今回は賛成票を投じた。
バレット議員は、「宣戦布告の権限をもつのは連邦議会だけだ。我々はそれを確実に守る必要がある」と述べた。決議案を支持したことで、トランプ氏から報復を受けることを懸念しているかと問われると、「私は正しいと思うことのために、良心に従って投票している。(その結果を)受け入れる用意はある」と答えた。
下院の外交委員会で民主党の筆頭委員を務めるグレゴリー・ミークス議員は、この日の採決を、「トランプ大統領の違法かつ高額なイランでの戦争に対する、超党派による重要な非難であり、それ(戦争)を最終的に終わらせるための第一歩」と位置づけた。
ミークス氏は、トランプ氏は対イラン戦争をめぐり公言した目的を達成できていないばかりか、米国内の燃料価格を押し上げ、イランの核開発計画をめぐる外交的解決を一層困難なものにしたと指摘した。
決議案の共同提案者でもあるミークス氏はさらに、「今日の(決議案の)可決は、重要な転換点を示している。中東で終わりの見えない戦争が新たに起きることを望まない有権者の声に、ますます多くの共和党議員が耳を傾け始めている」と述べた。
アメリカとイスラエルは2月28日にイランへの攻撃を開始した。イランはこれに対し、イスラエルと、湾岸地域のアメリカの同盟国を攻撃し、世界の海上輸送にとって極めて重要な水路であるホルムズ海峡を事実上封鎖した。
4月にはアメリカが、イランの沿岸地域に出入りする船舶に対して封鎖を開始すると発表した。
アメリカとイランは4月7日夜に、最初の停戦合意を発表し、その後も期間が延長されている。
それでも、アメリカはここ数日、イランへの攻撃を続け、イランもアメリカの同盟国クウェートを攻撃している。
3日の下院採決を前に、トランプ氏は、戦争終結に向けた交渉は「非常に順調」に進んでいて、早ければ今週末にもまとまる可能性があると、改めて主張した。
トランプ氏は3日にホワイトハウスで、「我々は一昨日の夜、そして実は昨夜も、かなり強烈な打撃を与えた」と記者団に語り、イランへの空爆に言及した。「我々が別の理由で強硬な行動を取ったために、彼ら(イラン)がいささか挑発され、やり返したんだと言う人もいるだろう」とも述べた。
トランプ氏は、政権メンバーの大半は合意によって「全員を殺すことなく」早期に紛争を終わらせることを望んでいるとも付け加えた。
「理論上は、彼ら(イラン)は合意文書に署名する段階までかなり近づいている。我々は実際、彼らと非常にうまくやっている」










