中国、AIめぐり「悪意ある競争」をしているとの見方を批判

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人工知能(AI)の安全性への懸念が高まるなか、中国は14日、AIの管理をめぐる「脅威論」を批判し、「対立や悪意ある競争への関与」に対して警告を発した。
中国の反応は、米アンソロピックのダリオ・アモデイ最高経営責任者(CEO)が、AI開発の減速を呼びかけたのを受けたもの。この呼びかけは、AI競争で中国が先行するのを阻止することにつながる。
AIの脅威については、この1週間、アメリカの主なAI企業の研究者らから、極めて暗い警告が相次いでいる。人類を滅亡させる恐れがあるとする人もいる。
一方、アメリカのドナルド・トランプ大統領は、アメリカが中国よりも早くAI開発を進めることを優先すると表明。リスクはそれほど大きくないとし、「AIで勝った方が勝つのだから」、中国に対するアメリカの優位性を保つべきだとしている。
競争が激しさを増すなか、元アンソロピック研究者のジェイコブ・コクソン氏はBBCに対し、「国際的な規模での競争を避けるためには、中国と何らかの形で協調した減速が必要だ」と述べている。
そうした状況で、中国外務省の郭嘉昆報道官は14日、「脅威、対立、悪意のある競争といった言説は、グローバルなAIガバナンスのプロセスを阻害するだけで、誰の利益にもならない」と記者会見で発言。
「すべての関係者は、オープンで包括的、誰にとっても有益かつ善を志向する形でのAIの発展に協力すべきだ」と付け加えた。
AI規制での米中合意の難しさ
中国外務省の郭報道官の発言は、世界の2大AI開発国が合意することの難しさを浮き彫りにしている。
シンガポールのS・ラジャラトナム国際関係大学院で軍事研究プログラムに携わるチャン・ジュンヤン助教授は、米中両国がAI開発の規制で合意するのは「ほぼ不可能」だと話す。
「それぞれの国で中核をなす国家安全保障上の利益という観点からは、AIに関してもっとゆっくりかつ安全に物事を進める協力は、極めて可能性が低い」
AIは今や、米中対立の中心にある。世界の2大経済国である両国は、先端技術分野で優位に立とうと競い合っている。開発で重要な半導体の輸出をアメリカが禁止しているにもかかわらず、中国のAIイノベーションはオープンソース技術と政府支援によって拡大し続けている。
多くの専門家は、この競争では依然としてアメリカが先行しており、中国企業は追随する立場だとみている。中国企業は、米AI企業が投資家から調達しているような、何千億ドルもの資金を調達するのに苦労している。
AIがもたらすリスクについては、習近平国家主席をはじめとする中国当局も言及している。陳一新・国家安全相は13日、「(中国は)発展と安全保障のバランスを取る」必要があると主張。関連法規や倫理指針を導入・改善し、リスク防止を強化することで、「国民の利益と国家安全保障を守る」ことが欠かせないとした。
また、外国の情報機関などの「敵対勢力」がAIを利用することの危険性について警告。国際的な協力が必要だと訴えた。
中国は7月に、世界のAIガバナンスの形成を目指す「世界AI協力機構」を設立している。習国家主席は今月13日、インドで開催された新興国グループ「BRICS」の首脳会議で、オープンソースAIのためのコミュニティーの創設を提案した。
米中首脳会談でもAIが議題か
トランプ氏と習氏は来週、米ホワイトハウスで首脳会談をする予定となっている。香港の新聞サウスチャイナ・モーニング・ポストによると、双方がAIを議題に含めようとしているという。
同紙によると、首脳会談に先立って予定されているスコット・ベッセント米財務長官と何立峰・中国副首相との協議でも、AIが議題に取り上げられる可能性が高いという。何氏は、AI開発を含む経済計画を統括する機関を率いている。
専門家らは、米中の協力は重要であると同時に、両国にとってリスクも高いと指摘している。
香港が拠点の投資会社フォラーニ・インヴェストメンツのマネージングディレクター、チェイセン・ネヴェット氏は、「もし中国が最先端のAI分野において優位性を確固たるものにすれば、ワシントンはこれを単なる技術競争での敗北とはみなさない」と指摘。「次世代産業時代の戦略的インフラの一部を失うものとみなすだろう」と述べた。















