バーナム英首相の父ロイさん死去、首相は予定を中止

労働党のポスターを前に、スーツ姿のバーナムさんが両親の肩を抱いている。母アイリーンさんは息子の手を握り、その顔を見上げ、父ロイさんは笑顔で会場を見ている

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画像説明, 2016年8月のバーナムさん(中央)と両親、アイリーンさん(左)とロイさん。バーナムさんはこの時、グレーター・マンチェスター市長選の労働党候補に選ばれた
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イギリスの首相官邸は14日、アンディ・バーナム首相の父ロイさんが死去したと発表した。アルツハイマー病を患っていたロイさんは、86歳だった。首相はこのため、14日と15日の予定を中止した。

首相は14日に官邸で経済界の有力者を集めた会合を主催する予定だった。15日には南部ブライトンで開かれる労働組合会議(TUC)の年次総会で演説が予定されていた。

バーナム首相は今年7月、父親の病状について語り、それがイングランドでの成人向け社会福祉制度の改革を目指す自分の原動力のひとつにもなったと話していた。

さらに、父親は病状が非常に進んでいるため、息子が首相になったことさえ知らないのだとも述べていた。

バーナム首相は当時、BBCに対し、自分が首相としてダウニング街の官邸に入った時、父親はそこにいられなかったものの、母親とは「父のことや、父がどれほど誇りに思うかなどについて、少し話をした」とも述べていた。

「少しつらいことだけれども、前にも言ったように、(自分の首相就任は)両親の功績だ」とも、首相は話していた。

「あの時の気持ちは、なんていうか、切なくほろ苦いものだった。ある意味でつらかったし、別の意味では美しかった」

首相は後に、父親が生活する介護施設の職員が、ダウニング街に入る自分の映像を父親に見せてくれたのだとも言い、「素晴らしい」ことだと話していた。

バーナム首相は、成人向け社会福祉の改革計画を発表した際、「私の父や、父のような何百万人もの人」を助けたいのだと説明。父親を支える介護職員たちの技術とプロ意識に「圧倒された」と強調していた。

バーナム首相は、電話技師だった父親が、母アイリーンさんと共に、自分を「笑いと愛情と支え」の中で育ててくれたと語っている。

2024年に発表した著書「ルック・ノース(北を見よう)」の中でバーナム首相は、両親は二人とも大学に進学しなかったが、「もし時代や場所が違っていたら」進学できていただろうとして、「それを自覚していたからこそ、3人の息子は何としても大学に行かせると、両親は決心していた」と書いている。

野党の政治家たちも、バーナム首相とその家族に哀悼の意を表した。

最大野党・保守党のケミ・ベイドノック党首は、「自分が何歳でも、それに向けてどれだけ準備しようとしても、父親を亡くすことはとてつもなくつらい経験だ」と述べた。

「これまでずっと自分の人生の一部だったものが、いきなり永遠に失われてしまう。すると、自分の一部が二度と元には戻らないと感じたりすることもある」

野党・自由民主党のエド・デイヴィー党首は、「父親を亡くした首相のことを心から思っている。首相とのやりとりから察するに、(父ロイさんは)素晴らしい人だったようだ」と述べた。

野党・緑の党のザック・ポランスキー党首は、「こういう悲しい時を含め、政治を超越する瞬間が人生にはある。私は国民全体と共に哀悼の意を表する」と述べた。