トランプ氏、米国家情報長官代行にビル・プルティ氏を指名 住宅金融局長と兼任

ダークスーツ姿のプルティ氏が、口を少し開き、前方を見ている

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画像説明, 米国家情報長官代行に指名されたビル・プルティ住宅金融局長
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アメリカのドナルド・トランプ大統領は2日、国内の18の情報機関を統括する国家情報長官(DNI)の代行にビル・プルティ住宅金融局長を指名した。プルティ氏は住宅金融局長と国家情報長官代行を兼任するという。

プルティ氏は、米住宅建設業界の有力一族の一員で、プライベート・エクイティ専門の金融事業でも知られる人物だが、情報分野での経歴はないとみられる。同氏の国家情報長官代行への起用は、議員らを中心に物議を醸している。

プルティ氏をめぐっては、連邦住宅金融局(FHFA)のトップという立場を利用し、トランプ氏が敵視する人物に対して、住宅ローン詐欺の疑いがあるとして刑事告発を行ってきたと非難する声が上がっている。

タルシ・ギャバード現国家情報長官は先月22日、夫が骨のがんと診断されたためだとして、6月30日に辞任すると発表した

トランプ氏は2日、自分のソーシャルメディア「トゥルース・ソーシャル」への投稿で、連邦住宅抵当公庫(通称ファニー・メイ)と連邦住宅金融抵当公庫(通称フレディ・マックス)を監督してきたプルティ氏を称賛した。

「ウィリアム(プルティ氏)は、アメリカで最も繊細な問題や、市場の安全性と健全性、そしてファニー・メイとフレディ・マックスでの10兆ドルを超える資産の管理において、深い経験を持っている。(ファニー・メイとフレディ・マックスの)規模はわずか12カ月前と比べて大幅に拡大している」

そのうえでトランプ氏は、「(国家情報長官代行を務める)この間も、彼は連邦住宅金融局長職と、ファニー・メイとフレディ・マックスの会長職にとどまる。プルティ長官、おめでとう!」と書いた。

ファニー・メイとフレディ・マックスは、住宅ローンを買い取り、それを保有するか証券として売却することで、住宅市場に流動性を供給する仕組みを担っている。いずれもFHFAの監督下にある。

起用に反発の声

野党・民主党は、プルティ氏を情報機関トップに充てるという決定を即座に非難した。

上院の情報特別委員会で野党・民主党筆頭委員を務めるマーク・ワーナー議員は、「この人事は、現大統領が国家情報機関トップに何を求めているのかを雄弁に物語っている」と指摘。

「現大統領は、独立した判断を示せる、尊敬される国家安全保障の専門家を選ぶのではなく、政治的報復のために政府権限を使うことへの意欲だけでなく熱意さえ示してきた当局者を選んだ」と批判した。

プルティ氏はこれまで、トランプ氏の政敵に対する刑事告発を働きかけてきたほか、アメリカの中央銀行である連邦準備制度理事会(FRB)の指導部を更迭しようとするトランプ氏の動きを支援してきた。

標的となった人物には、アダム・シフ上院議員(民主党、カリフォルニア州選出)、レティシア・ジェイムズ・ニューヨーク州司法長官(民主党)、ジェローム・パウエル元FRB議長、リサ・クックFRB理事らがいる。

いずれの事案も、起訴には至っていない。政府監査院(GAO)は現在、FHFAがどのように住宅ローン詐欺の調査を行っているかや、最近その手続きを変更したのか、した場合はどのように変えたのかなどを調べている。

シフ上院議員は今回の人事を受け、プルティ氏は「住宅当局を政治的に利用し、武器化した。情報機関でも同じことをするだろう」とXに投稿した。

共和党議員らも、プルティ氏の起用に慎重な反応を見せた。

ジョン・コーニン上院議員(テキサス州選出)は記者団に対し、プルティ氏が「その職務にふさわしいという証拠は見当たらないが、話を聞く用意はある」と述べた。コーニン氏は先月26日に行われたテキサス州の共和党上院議員予備選決選投票で、トランプ氏が支持した対立候補に敗れたばかり。

代行職は、上院の承認が得られない場合は210日間しか務めることができない。このため、プルティ氏が承認されなければ、長官代行としての任期は2027年1月下旬に満了となる。