ロシア、2028年ロサンゼルス五輪に出場の可能性 IOCが参加制限を解除

青空をバックにオリンピック旗がはためいている

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画像説明, ロシアが五輪で国旗や国歌を使用できるかは未定だ
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国際オリンピック委員会(IOC)は7日、ロシア選手の大会参加を制限する勧告を暫定的に取り下げた。これにより、ロシア選手は2028年の米ロサンゼルス・オリンピック(五輪)に自国を代表して出場できる可能性が出てきた。

IOCは、ウクライナでの戦争を受けて、2023年にロシア・オリンピック委員会を資格停止処分とした

しかし、IOCはこの日、その処分は「もはや適用されない」と発表。ロシア選手について、「関連するドーピング防止要件を満たす」ことを条件に、再び国際大会に参加できるとした。

五輪でロシアの国旗や国歌の使用を認めるかは、まだ決定していない。

IOCは発表で、ロシアによるウクライナ侵攻を「強く非難する」としながらも、「選手の国際大会への参加は、自国の政府が戦争や紛争に関わっていることによって制限されるべきではないと考える」とした。

IOCはまた、今後も「ロシアでIOC主催のイベントを開催したり、ロシアの政府や国の関係者をイベントに招待したりはしない」とした。

一部のロシア選手は、2024年パリ五輪(夏季)と今年のミラノ・コルティナ五輪(冬季)で、中立選手として出場した。

パリ五輪では、ロシアとベラルーシの計32選手が中立選手として出場。合わせて5個のメダルを獲得した。ウクライナ侵攻前の2021年東京五輪では、ロシアから選手300人以上が出場し、メダル71個を獲得していた。

歓迎と憤り

ロシアは今回のIOCの決定を歓迎。五輪は「政治から切り離されて」いなくてはならないとした。

一方、ロシアによるウクライナ侵攻で殺されたアスリートらの写真をちりばめたヘルメットを使い続けたため、2026年冬季五輪で失格とされた同国のスケルトン選手ウラジスラフ・ヘラスケヴィッチ氏は、今回のIOCの決定について「全くもって恥ずべきだ」と批判。

「とんでもない不正義だ。IOCは私たちを見捨て、この国で何が起きているかなど気にも留めていないように感じる」とした。

イギリスのリサ・ナンディ文化相も、IOCの決定には「がく然とした」と発言。「(イギリス)政府は、ウクライナへの違法な全面侵攻が続く限り、ロシアが国際スポーツで代表されてはならないとの立場を一貫して明確にしてきた。私たちは引き続き、ウクライナと連帯していく」とした。

また、「ドーピング防止規則をロシアが露骨に軽視しているせいで、同国選手が今後の大会に参加しても、まともには受け止められない。これも事実だ。世界中のアスリートは、公平な条件で競うことができるという確信をもって、大会に臨むことができなくてはならない」とした。

分析:物議を醸すが驚きではない

ダン・ローアン・スポーツ編集長

ロシアとウクライナの戦争が続く中での今回のIOCの決定は、大いに物議を醸すだろう。欧州諸国からは非難される可能性が高い。

とはいえ、意外ではない。

IOCのカースティ・コヴェントリー会長は2月には 、スポーツを「中立的な場、すべての選手が政治や政府の分裂に阻まれることなく自由に競技できる場」に保つことの重要性を語っていた。

会長は特定の国名を挙げはしなかったが、この発言はロシアに対する部分的な五輪出場禁止措置の解除を示唆するものと広く解釈された。その後すぐ、IOCがロシアの復帰を検討していることが明らかになった。

3月には、もう一つの重要な一歩が踏み出された。国際パラリンピック委員会(IPC)が、長期にわたった国際スポーツ大会からのロシア排除を終わらせ、2014年以来初めて、ロシア選手に自国旗の下で冬季パラリンピックに出場するのを認めたのだ。

この決定はウクライナや欧州諸国から非難されたが、IOCが同様の決定を下す道を開いた。

パラリンピックでは、一部の選手が開会式を欠席したものの、実際の競技をボイコットした選手はいなかった。ロサンゼルスでも同様のことが起こるかは注目に値する。

国際サッカー連盟(FIFA)のジャンニ・インファンティーノ会長は2月、ロシア代表チームに対する出場禁止の解除を「間違いなく」検討すると発言。禁止措置は「何も成果を上げていない」と述べた。

今回のIOCの動きによって、その可能性はさらに高まったといえる。

IOCは一貫して、ロシアが禁止されたのは侵攻そのものが理由ではなく、ロシア・オリンピック委員会が占領下のウクライナ領土における地域スポーツ組織を事実上支配したためだと主張してきた。

ロシア・オリンピック委員会は、現在の状況はもう違うとし、この禁止措置は法的に無効であるべきだと主張している。

この問題で語られていないのは、IOC関係者の多くが現在の地政学的状況に留意している点だ。ロシアに対する制裁が維持される中で、他国に対して軍事行動を起こした他の国々が処分を免れているのは二重基準だと、そう非難されるのをIOC関係者の多くが懸念している。

今回の決定を批判する人々は、ロシアに対する出場禁止措置について、同国がウクライナから撤退して初めて解除されるべきだと主張するだろう。さらに、IOCの決定がロシアのウラジーミル・プーチン大統領を勢いづかせ、プロパガンダ的勝利を与えてしまう危険をはらんでいると警告するだろう。