BBC、トランプ氏の家族への召喚状送達を裁判所に求める 「パノラマ」訴訟で

スーツ姿の男女が並んで拍手している

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画像説明, (左から)エリック・トランプ、ジャレッド・クシュナー、イヴァンカ・トランプ、ドナルド・トランプ・ジュニア各氏
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トム・ベイトマンBBC米国務省担当記者

BBCは、ドナルド・トランプ米大統領がBBCを相手に少なくとも100億ドル(約1兆6000億円)の損害賠償を請求している訴訟について、トランプ氏の家族に文書提出と証言を求める召喚状の送達を認めるよう裁判所に求めている。

BBCの弁護団が裁判所に提出した書類によると、BBCの法務チームの代理人は今年5月、大統領の息子ドナルド・トランプ・ジュニア、娘イヴァンカ・トランプ、そして義理の息子ジャレッド・クシュナーの各氏に対し、召喚状を届けようとした。

トランプ大統領は、2021年1月6日の連邦議会襲撃事件の前に自分が行った演説について、別々の2つの部分を編集してつなぎ合わせたBBC番組「パノラマ」のエピソードをめぐり、BBCを提訴している。

BBCはこの編集について謝罪しているものの、名誉毀損の根拠にはならないとトランプ氏の訴えを否定している。

BBCの弁護団はこのほど裁判所に提出した書類で、トランプ氏が演説した際に何を意図していたか、その家族は「個人的に知っている」と主張。家族の証言と資料は、大統領の名誉毀損訴訟に関連するものだと述べている。

弁護団の提出書類は、米連邦議会の調査委員会がかつて収集した証拠に基づき、大統領が演説内容を修正して実際に演説した際、ドナルド・トランプ・ジュニアとイヴァンカ・トランプ両氏が立ち会っていたと指摘。さらにジャレッド・クシュナー氏が暴力の使用を非難する声明案を、義父のために作成したとも、弁護団は主張している。

提出書類では、召喚状を電子メールと書留郵便で送達することを許可するよう裁判所に求めている。手渡しで届けようとしたものの、これは失敗したと述べている。

弁護団によると、BBCの法務担当者が米フロリダ州にあるイヴァンカ・トランプ氏とジャレッド・クシュナー氏の自宅に召喚状を届けようとしたが、警察の検問で入場を拒否された。さらにその後、大統領とその家族の警護を担当するシークレット・サービスから、召喚状は受け取れないと告げられたという。

同様に、BBCの代理人がニューヨークのトランプタワーでドナルド・トランプ・ジュニア氏に召喚状を渡そうとしたが、コンシェルジュから、通常そのような書類を受け取る担当者は昼食中かもしれないと告げられたという。 さらに2日後に再度連絡をとろうとすると、「法務部」はその日は不在だと担当者に告げられたという。

BBCニュースは、トランプ大統領の弁護団にコメントを求めている。BBC広報部はコメントを拒否した。

訴訟の対象変更

トランプ氏は昨年12月、BBCと子会社BBCスタジオ・プロダクションズ、BBCスタジオ・ディストリビューションを相手取り、2024年10月にイギリスで放送された番組「パノラマ」のエピソードをめぐり訴訟を起こした。

トランプ氏はフロリダ州で起こした訴訟は、自分が2021年1月6日にホワイトハウスの前で行った演説をBBCが「意図的かつ悪意を持って、欺瞞(ぎまん)的に改ざんした」と非難している。

BBCは、「パノラマ」による演説の編集が、「(トランプ氏が)暴力的行動を直接呼びかけた」という「誤った印象」を与えたことを認めた。

その一方でBBCは、当該番組は名誉毀損の法的要件を満たしておらず、またアメリカのプラットフォームでは配信されていなかったとして、訴えを退けるよう裁判所に求めている。

トランプ氏の弁護団は当初、パノラマ番組がアメリカで視聴可能だったと張していたものの、先月になってこのドキュメンタリーがBBCの有料サービス「BritBox」やBBC.com、BBC Select、あるいはアメリカの放送局を通じてアメリカで視聴可能だったという証拠はないと認めた。

トランプ氏は先月、BBCの商業部門にあたるBBCスタジオを訴訟から除外することに同意した。BBC側は、同社は「ドキュメンタリーの制作やプロデュースには一切関与していない」と主張していた。

この訴訟を担当する判事は今月初め、BBCが訴訟の一環としてトランプ氏に財務書類の提出を求めているのに対し、提出期限の延期を求めるトランプ氏の要請を認めた。

BBCは、ドキュメンタリー番組が大統領の事業利益を損なったというトランプ氏の主張に関連して、トランプ氏の財務記録の一部を要求している。

大統領の弁護団は、財務記録の開示は大統領に「取り返しのつかない損害」を与えるだろうと主張した。

訴訟が今後進展する場合、2027年2月に公判期日が設定されている。

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