英空軍基地近くで逮捕の男性5人、条件付きで保釈

黒いヘルメットに防弾チョッキ、銃器を手にした警官が、青色と蛍光黄色の警察車両の近くに立っている
画像説明, イングランド南西部グロスターシャー州のフェアフォード空軍基地周辺で、道路を封鎖し、検問を行う武装警官(28日)
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英イングランド南西部グロスターシャー州のフェアフォード空軍基地近くで、テロ行為の準備と爆発物関連の法律違反の疑いで逮捕した男性5人について、イギリス対テロ警察(CTP)は28日、条件付きで保釈すると発表した。

警察は27日未明、フェアフォード空軍基地付近で3台の「不審車両」を見たとの通報を受けた。重大事態が宣言され、基地付近の家屋数十軒の住民が避難する事態となった。5人は同日逮捕された。

CTPは、外国政府の代理勢力や個人が関与していた可能性など「複数の視点から捜査」していると明らかにした。

逮捕された5人はいずれもロンドン出身の20代で、イギリス国籍。

5人は当初、グロスターシャー警察に逮捕され、爆発物取締法違反の疑いで拘束された後、テロ行為の準備の疑いでさらに逮捕された。

CTPによると、5人に対する捜査は継続中で、保釈にあたっては「移動や、他者との接触について厳しい条件」を課した。

警察によると、逮捕された5人は23~25歳。3人はウェストミンスター、1人はカムデン、残る1人はウィルズデンに住んでいる。

空軍基地の真東に位置するウェルフォード村の住民で、3台の白いバンについて警察に通報した農家の女性はBBCに対し、「本当にたまたま」バンを目撃したのだと語った。

匿名を希望するこの女性によると、自宅に戻ったところ、私道と公道が車両でふさがれ、「フードをかぶり、覆面をした大勢の男の人たち」がいるのが見えたという。

女性は、「男の人たちは私を見ると、私の前方へと走り出した。一部は畑の中へ、残りは隣のケンプスフォード村の方向へ向かった。その時、かなり普通ではないことが起きていると気がついた」と、BBCラジオ4の番組「トゥデイ」に語った。

女性はまず、フェアフォード空軍基地の国防省警察に電話したが、応答がなかったという。その後、27日午前1時36分に緊急通報用の電話番号「999」に電話すると、「10分以内に村は武装警官で埋め尽くされた」という。

「私が999に通報したことで、彼らの計画を阻止できたのだと思う」と、女性は付け加えた。

フェアフォード空軍基地周辺の捜査エリアを示した航空写真。封鎖されている道路や、不審なバン3台を爆発処理ロボットが調べた地点、爆発物処理班の車両が出動した地点、男性5人が路上で撮影された地点、半径400メートルの立ち入り禁止区域などが写真上に示されている

イギリスの対テロ警察を率いるローレンス・テイラー警視総監補は28日午後、3台の「不審車両」について、「軍事資源と科学捜査専門家の支援を受け、広範な調査が行われた」と述べた。

さらに、警察は、「外国政府に代わって活動する代理勢力や、事情を認識しているかどうかにかかわらず、外国政府のために活動する個人による行為」の可能性も含め、「あらゆる可能性を視野に」調べていると付け加えた。

アンディ・バーナム英首相は28日午後、政府の緊急事態対策委員会「COBRA会議」を開き、「当局が事実関係の全容を解明している間は、臆測を控える」よう国民に呼びかけた。

在ロンドン・イラン大使館は、イランと今回の事案を結び付ける「根拠のない、悪意に満ちた臆測」を「断固として否定し、強く非難する」と表明。こうした臆測は、「イギリス国内でイラン嫌悪のプロパガンダをあおる以外、何の目的も果たさない」と付け加えた。

同大使館はまた、イランは、「誤解を招き、損害を与えるようなメディア報道からイランと国民の権利や利益を守るため、必要に応じて適切な法的措置を講じる権利を留保する」とした。

フェアフォード空軍基地は数十年にわたり、アメリカ空軍が前方作戦拠点として利用している。

直近では、今年2月28日から米・イスラエルが開始したイラン攻撃に関連して、3月1日に使われた。当時のキア・スターマー英首相が、フェアフォード基地を含むイギリス軍基地をイランに対する「防衛的」攻撃のために使用することを、アメリカに認めたのを受けてのことだった。

イランは7月、「イラン領土に対する侵略行為に使用された基地は、イラン軍の正当な標的となる」と警告している。

保釈に「驚いた」とトランプ氏

アメリカのドナルド・トランプ大統領は28日、ホワイトハウスの大統領執務室で、逮捕された男性5人について、自身なら保釈を認めなかったと述べた。また、5人が保釈されることに「驚いた」と語った。

トランプ氏は、「我々は5人についてすべて把握している。我々なら保釈しなかった」としたうえで、この件についてイギリスはアメリカと「非常に緊密に」連携してきたと付け加えた。

フェアフォード空軍基地付近では現在も、広い範囲で立ち入り規制が続いている。一方、27日に避難を余儀なくされた85世帯に対しては、グロスターシャー州警察は帰宅を認めた。

ただし警察は、不審車両3台が見つかった一帯については、引き続き封鎖するとしている。

グロスターシャー州警察のマギー・ブライス本部長代行は、過去48時間で「普段は静かで平穏な地域社会が、国際メディアの注目を浴びることになった」と述べた。

フェアフォード空軍基地の上空には飛行制限も設けられた。基地を囲む半径約8キロ以内を許可なく飛行することはできない。禁止対象には航空機だけでなく、風船、たこ、パラシュート、パラグライダーも含まれる。