カナダのカーニー首相、アメリカによる軍事攻撃を想定したことがあると語る

スーツ姿のカナダのカーニー首相の肩から上の写真。壇上で話しており、背後にはカナダの国旗が立てられている
画像説明, カナダのカーニー首相
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グレイス・イライザ・グッドウィン記者

カナダのマーク・カーニー首相は23日、アメリカがカナダに軍事攻撃を行うわずかな可能性について考えたことがあると、米紙ニューヨーク・タイムズに語った。

同紙のインタビュー記事によると、カーニー氏は、アメリカによる軍事攻撃という「極端なテールリスク(発生確率が極めて低いリスク)」のシナリオを、政権として慎重に検討したと語った。また、その対策も準備していたとしたが、詳細は明かさなかった。

「こういった役職にあれば、極端なテールリスクを見ていく責任があると思う」、「これは単なるリスクマネジメントだ」とカーニー氏は語り、ベースシナリオではないものの、準備をしないのは無責任だと述べた。

アメリカとカナダの関係は、ドナルド・トランプ米大統領の第2期政権が始まって以来、緊張が高まっている。

両国がどのような紛争に陥っても、その関係はかなり不均衡になる可能性が高い。双方の政府のデータによると、アメリカは現役と予備役合わせて200万人の兵力を持つ一方、カナダは20万人以下だ。同様に、2024年の時点でアメリカは65隻の軍事潜水艦を保有しているが、カナダは4隻にとどまる。

カナダは世界最長の海岸線を持つほか、北極圏にも近い。これらの状況から、カーニー政権は発足直後から防衛費の増額を進めてきた。

一方のトランプ氏は、カナダを「アメリカの51番目の州」にするという考えを繰り返し示している。また、両国間の貿易戦争を引き起こしたのもトランプ氏だ。8月から9月にかけ、両国は互いに関税をかけあい、この溝はさらに深まっている。

しかしカーニー氏はニューヨーク・タイムズに対し、貿易戦争が激化した後も、トランプ氏と「頻繁に」話していると述べた。

「私からすれば、互いに電話をかけて問題を話し合えるという点で、我々は良い関係だと言える」と、カーニー氏は語った。

「彼(トランプ氏)は率直だ。私も自分の立場を率直に伝えている。この方が効率はかなり良く、問題があることも、それが続くことも分かる」

そのうえでカーニー氏は、アメリカとの貿易交渉を再開する道はまだあると信じていると述べ、両国が友好関係を取り戻すことが双方にとって有益だと指摘した。