英軍が他国の人工衛星を妨害、自衛目的で BBCに情報提供

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ジョナサン・ビール防衛担当編集委員、ヴィッキー・ウォン
イギリスの軍が敵対的な脅威から自国を守るため、他国の人工衛星を妨害・遮断しているとの情報が、BBCに寄せられた。
英空軍は過去1年間、ある種の地上配備システムを使用している。国防関係者の一人はそのシステムについて、「敵対勢力を抑止するために」使われていると話した。
イギリスの核武装した潜水艦の動きや、特殊部隊が関わる作戦など機密性の高い軍事行動を、敵対国の人工衛星が追跡するのを阻止するのに、そのシステムは使用可能だという。
この情報提供と時を同じくして、英空軍トップは、イギリスが宇宙の敵対勢力からの「前例のない脅威」に直面していると説明。同軍において、自国の人工衛星を守るための新たな部隊を創設するとした。
国防省は、新設される「宇宙効果飛行隊」について、「宇宙空間における敵対的な脅威を妨害、弱体化、阻止すること」に重点を置くと説明した。
同省によると、この飛行隊は、ミサイル攻撃の警告、通信の提供、船舶の誘導支援などに使われているイギリスの人工衛星を守る。
ウェス・ストリーティング国防相は23日の演説で、人々の日常生活は、携帯電話や銀行アプリなどのテクノロジーを支える人工衛星に依存していると説明。衛星利用測位システム(GPS)が使えなくなれば、英経済には1日につき14億ポンド(約2900億円)の損失が出ると付け加えた。
そして、「私たちは宇宙に依存しており、だからこそ、宇宙は敵対勢力からますます脅威にさらされている」と述べた。
ストリーティング氏は、「天気予報、エネルギー供給、金融取引から、カーナビ、携帯電話の接続、アマゾンの配達まで、私たちはあらゆる面で(人工衛星に)依存している」とした。そのうえで、「日常生活における利便性」が失われれば、「私たちの自由、そして社会制度への信頼が損なわれるだろう」と述べた。
ストリーティング氏はこの日、英宇宙会議で演説した。イギリスの敵対国からの脅威が「規模、速度、巧妙さ」において増しているとし、「宇宙における課題は、地球上の地政学をますます反映するようになっている」と付け加えた。
人工衛星に対する同様の地上システムは、いくつかの国が保有していると考えられている。昨年、当時の英宇宙軍トップは、ロシアが「毎週」、地上システムを使ってイギリスの人工衛星の妨害を試みていると述べた。
BBCに情報を提供した国防関係者は、イギリスの地上電子戦の能力を「世界をリードしているか、それ以上のもの」と評した。
アメリカは先週、自国の人工衛星を守るため、宇宙空間に「兵器」を配備していると初めて認めた。
中国とロシアはともに、この動きを非難し、宇宙における軍拡競争に対して警告を発した。
しかし、アメリカは以前から、ロシアと中国が独自の宇宙兵器を開発していると非難している。それらは、電子妨害装置、人工衛星を無力化するレーザー、軌道上の人工衛星から発射できるミサイルなど多岐にわたるとしている。

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英空軍は5月、フィンランドの商用衛星2基に接近するロシアの人工衛星5基による一連の「危険な機動」を追跡した。同軍のハーヴ・スミス参謀総長は6月、ロシアの人工衛星群がヨーロッパとカナダ全域でGPS信号に障害を引き起こしたと述べた。
イギリスは監視や軍事通信の目的で、少数の軍事衛星を軌道上に保有している。実際には、より多くの人工衛星をもつ米宇宙軍と緊密に連携している。
スミス氏は宇宙会議での別の演説で、「残念ながら、敵対国による無責任で挑発的な行動がますます増えている」と述べた。
同氏は、人工衛星がなければ、人々が当然のように使っている技術の一部が失われ、あらゆる分野が「効率性、豊かさ、安全性の面で低下する」と警告した。
「衛星ナビのシステムは機能しなくなり、道路の渋滞は深刻化し、緊急サービスが必要な人々を助けるのにもっと時間がかかるようになるだろう」と同氏は述べ、人工衛星は気象や気候変動の影響を監視するためにも必要だと付け加えた。











