バーナム英首相、トランプ米大統領の首席補佐官のふりをした相手とやりとり

バーナム氏とワイルズ氏の顔写真が並べてある

画像提供, PA Media / Getty Images

画像説明, バーナム英首相(左)は、米ホワイトハウスのワイルズ首席補佐官(右)のふりをした人物とメッセージをやり取りしていたとされる
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ジェニファー・マキアナン政治記者、デイミアン・グラマティカス政治担当編集委員

イギリスのアンディ・バーナム首相が、ドナルド・トランプ米大統領の首席補佐官を装った人物とメッセージをやり取りしていたことが明らかになった。米政治ニュースサイト「ポリティコ」が最初に報じた。

英首相官邸は、この件についてコメントを控えた。政府報道官は「我々は、国家安全保障の問題についてはコメントしない」と述べた。

ポリティコは、バーナム首相がスージー・ワイルズ米首席補佐官を名乗る人物とテキストメッセージを通じてやりとりしていたものの、両者の間で会話はなかったとている。

この間に首相は「相手が本物か疑うようになった」のだと、消息筋の話として伝えた。当局者によると、首相が偽者と交わしたメッセージは「ほんの数件」だったという。

関係者によると、「重要な内容のやりとりはなく」、相手が不審だと首相が思った時点でメッセージを「速やかに関係当局に通報した」という。

首相官邸は、メッセージのやり取りがいつ行われたのか、何通あったのか、メッセージアプリ「ワッツアップ」を使ったのか、それとも別のシステムを使ったのかについては明らかにしなかった。

ホワイトハウス当局者は17日、BBCに対し、今回の問題はワイルズ氏の携帯電話がハッキングされた件とは「全く関係ない」と話した。

BBCは昨年5月末の時点で、ワイルズ補佐官の携帯電話がハッキングされ、連邦捜査局(FBI)が捜査していると報じた。

ワイルズ氏は当時、単独か複数のなりすまし犯が自分の私用電話がハッキングされ、電話に保存されている連絡先ファイルを使って他のアメリカ高官にメッセージを送ったと述べていた。

なりすまし攻撃は補佐官の個人用電話を標的としたもので、政府の電話ではなかったが、受信者にはアメリカの上院議員、州知事、大手企業の幹部などが含まれていた。

トランプ氏を長年支えてきたワイルズ氏は2024年にも、イランのイスラム革命防衛隊(IRGC)とつながりのあるサイバー諜報部隊に攻撃された。

他方、イギリス政府はこの間、閣僚3人の私用携帯電話番号が複数のウェブサイトに掲載された事態を受け、その情報の削除手続きを進めている。

ウェス・ストリーティング国防相、アレックス・ノリス法相、クリス・ブライアント北アイルランド担当相の電話番号が、いずれもオンラインで明らかにされていた。

イギリス政府報道官は、「機密情報の安全性を確保するため、厳格な手順が整備されている」と述べた。

イギリス外務省は2024年、当時のデイヴィッド・キャメロン外相が、ウクライナのペトロ・ポロシェンコ元大統領を装った人物からのいたずら電話の被害に遭ったことを認めている。

キャメロン元首相は当時、2014年から2019年までウクライナ大統領を務めたポロシェンコ氏のふりをした相手と、テキストメッセージのやり取りもしていた。

キャメロン氏は首相在任中、国際サミットでの会談を含め、ポロシェンコ氏と繰り返しやりとりしていた。

英外務省は当時、キャメロン氏と偽者とのやりとりが、悪用される恐れがあるため、あえて詳細を公表することにしたと述べていた。

2022年には、2020年から2025年にかけてウクライナ首相だったデニス・シュミハル氏のふりをした偽者が、イギリス政府の閣僚2人を標的にした。

当時のベン・ウォレス国防相は、マイクロソフト・チームズ経由でかかってきた電話について、ロシアの「汚い手口」だと非難した。プリティ・パテル内務相(当時)も、自分も同様の電話を受けたことを認めた。

国防省の情報筋は当時、このビデオ通話は「かなり高度なもの」で、「別の政府機関」を経由したものだったため信頼性が高いかのように見せかけていたと話していた。