イラン、アメリカの提案を「検討中」 14項目の覚書で合意近づくと米報道

画像提供, Reuters
イランの政府高官は6日、戦争の終結に向けたアメリカの提案について、「なお検討中だ」と述べた。双方が合意に近づいている可能性があるとの報道を受けたもの。
アメリカのニュースサイト、アクシオスはこの日、ホワイトハウスが、イランとの間で14項目からなる覚書について合意に近づいているとの見解を示したと報じた。
しかし、イラン国会の有力議員の一人は、これを「ウィッシュ(願い事)リストだ」と一蹴した。一方、イラン外務省の報道官は、同国はアメリカの提案に対する見解を、パキスタンの調停役と共有すると述べた。
パキスタンの外相は、同国が「この停戦を、恒久的な戦争終結へと転換しようと尽力している」と述べた。
アメリカのドナルド・トランプ大統領は、同国が「過去24時間にイランと非常に良好な協議を行った」と述べ、合意は可能だとの考えを示した。
アクシオスの報道はこの覚書を、より詳細な核交渉の枠組みを定める可能性のある、1ページ14項目のメモだと説明している。
列挙された条項には、イランの核濃縮の停止、対イラン制裁の解除、ホルムズ海峡の自由な航行の回復などが含まれている。
アクシオスは、この問題について説明を受けたとするアメリカ政府関係者2人と、他の情報筋2人の話を引用している。関係者はいずれも匿名で、メモに盛り込まれた条件の多くは、最終的な合意の成立を前提とするものになると述べたとされる。
ロイター通信は、アメリカとイランの仲介に関して説明を受けた情報筋2人が、アクシオスが報じた内容は正しいと認めたと伝えた。一方で、この提案は公には示されていないとしている。
イラン外務省のイスマイル・バガイ報道官は、イラン学生通信(ISNA)に対し、「アメリカの提案は現在もイラン側で精査されており、結論が出次第、こちらの見解をパキスタン側に伝えることになる」と述べた。
一方、アクシオスの報道を受け、イラン国会の国家安全保障・外交政策委員会のエブラヒム・レザエイ報道官は、「アメリカは、敗北しつつある戦争において、対面の交渉で得られなかったものを何一つ得ることはできない」とソーシャルメディアに投稿。
さらに、イランは「引き金に指をかけ、準備はできている」と述べ、アメリカが「降伏し、必要な譲歩を与えなければ」、イランは「苛烈で後悔を招く対応を行う」と警告した。
トランプ大統領もまた、暴力の再燃を示唆している。自身のソーシャルメディア「トゥルース・ソーシャル」への投稿では、イランが合意に応じなければ「爆撃が始まり、それは残念ながら、以前よりはるかに高い水準と強度になる」と述べた。
一方で、イランが「合意されたものを提供することに同意することを前提に」、イランに対する米・イスラエルの初期攻撃「エピック・フューリー(壮絶な怒り)」作戦は終了すると述べた。アメリカのマルコ・ルビオ国務長官は5日、同作戦は目的を達成して終了したと述べていた。
トランプ氏はまた、イランは「特に」核兵器を決して保有しないことに同意したとも述べた。トランプ氏は以前からこの主張を繰り返しているが、イラン政府が認めたことはない。イランの核開発計画は、両国の主要な対立点の一つとなっている。
「彼ら(イラン)は取引を望んでいる。我々は過去24時間にわたり非常に良好な協議を行っており、合意に達する可能性は大いにある」とトランプ氏は述べ、さらに「私は勝ったと思っている」と付け加えた。
トランプ氏は5日、自身が数日前に発表したばかりの、ホルムズ海峡で船舶を誘導するアメリカの支援措置「プロジェクト・フリーダム」を一時停止すると発表した。
イランは、この一時停止について公に反応していないが、イラン革命防衛隊(IRGC)は、「侵略者の脅威が終われば」海峡が再開される可能性を示唆した。
この重要な水路は通常、世界の石油と液化天然ガスのおよそ20%が通過しているが、2月下旬にアメリカとイスラエルが攻撃を開始して以降、事実上イランによって封鎖されている。
4月にアメリカとイランは停戦を発表し、これに基づきイランはアラブ首長国連邦(UAE)を含む湾岸諸国に対するドローンやミサイル攻撃を停止した。しかし停戦以降も、この海峡を通過できた船舶はわずかしかない。
アメリカはまた、イランの港湾に対する独自の封鎖も実施し、多数の船舶を阻止したとしている。アメリカ中央軍は5月6日、封鎖を突破しようとしたオマーン湾のイラン船籍の石油タンカーに発砲し、航行不能にしたと発表した。
イスラエルのベンヤミン・ネタニヤフ首相は同日、イランをめぐり、自身とトランプ大統領の間には「完全な連携」があると述べた。
「不意打ちはない。我々は共通の目標を共有しており、最も重要な目的は、イランからすべての濃縮物質を除去し、イランの濃縮能力を解体することだ」とネタニヤフ氏は述べた。








