アメリカ建国250年、花火や記念飛行でお祝い 異常気象で行事に影響も

ライトアップされた観覧車の背後に多数の花火が上がっている。手前の広場には大勢の人影が見える

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画像説明, 首都ワシントンでは85万発の花火が打ち上げられた
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アメリカは4日、建国250年を迎えた。花火が打ち上げられ、軍の記念飛行が実施されるなど、祝賀ムードに包まれた。こうした中、全米各地で行われた祝賀行事が、異常気象の影響を受ける場面もあった。

ドナルド・トランプ大統領は首都ワシントンでこの日、連邦議会議事堂前の公園「ナショナル・モール」で開かれた集会に登場し、「アメリカン・ドリームが戻ってきた」と群衆に語りかけた。集会は悪天候のため予定より遅れて始まった。その後、トランプ氏が世界最大級だと主張する花火が打ち上げられた。

7月4日の独立記念日は、のちに州となる13の植民地がイギリスからの独立を正式に宣言したことを記念する日。

祝賀ムードの一方で、トランプ氏に対しては、この節目の行事で自身を中心に据え、祝賀を政治利用したとの批判が出た。

日付が変わる少し前に終了した演説で、トランプ氏は共産主義の拒否や武器保有の権利など、政治的なテーマにも触れた。

トランプ氏は、「独立の大義よ、永遠なれ」と述べた。「それがいつまでも、永遠に続くことを願う。我々は常に頂点に立ち、決して国を衰退させない。常に最良であり続ける」。

大勢の男女が笑顔で前方を見ている。星条旗を掲げたり、拳を上げる人もいる

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画像説明, 雷雨に見舞われたものの、トランプ氏が演説する集会には多くの人が集まった(4日、ワシントン)

そして、この瞬間は「アメリカの黄金時代の幕開けに過ぎない」、アメリカの運命は「神によって定められている」と述べ、演説を締めくくった。

ワシントンでの祝賀行事は、雷雨のため開始が遅れた。夕方の早い段階には、ナショナル・モールからの退避が指示された。

祝賀行事「サルート・トゥ・アメリカ」」(アメリカに敬礼を)や「グレート・アメリカン・ステート・フェア」、国際サッカー連盟(FIFA)ファンゾーンに集まっていた来場者は、近くの建物に一時避難するよう求められた。

嵐が過ぎ去ると、祝賀行事は再開され、新型の大統領専用機「エアフォースワン」による飛行やコンサートが行われた。

大規模な花火の連続打ち上げがフィナーレを飾り、5日午前1時ごろまで続いた。連邦議会議事堂周辺にいた少数の観衆は歓声を上げると、小雨が降り始める中、足早に会場を後にした。

祝賀行事には全米各地から人々が集まった。サウスカロライナ州から来たタミー・ワプショットさんは、昨年11月からワシントン旅行を計画していたという。

ワプショットさんはBBCに対し、「世界一の国」を祝うために来た、この国では誰もが「やりたいことを自由にできる」と話した。

市内の通りでは、白人国家主義団体「パトリオット・フロント」のメンバー約400人が、アメリカ国旗を掲げて行進する姿もみられた。

ソーシャルメディアに投稿された複数動画には、覆面をした制服姿のメンバーが、連邦議会議事堂や市内の主要旅客鉄道拠点、ユニオン駅周辺を行進する様子が映っている。

トランプ大統領とメラニア夫人が並んで立ち、笑顔で前方を見ている。トランプ氏はメラニア氏の右手を両手で握っている。手前にはトランペットのような管楽器を手にした男性が立っている

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画像説明, トランプ大統領夫妻が主催した集会は、雷雨の影響で開始が遅れた(4日、ワシントンのナショナル・モール)
屋外の舗装された地面に座り込んでいる人たちが傘やシートを頭上に掲げて雨をしのいでいる。後方には多くの人が立っている

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画像説明, トランプ氏主催の集会を前に、悪天候に見舞われ、傘やシートなどで雨をしのぐ人たち(4日、ワシントン)

コンサートや帰化宣誓式も

トランプ氏が祝賀行事を政治利用したとの批判は、建国250年の行事を調整するために米議会が設立した超党派委員会「アメリカ250」に対抗するかたちで、トランプ氏が民間資金によるイベント委員会「フリーダム250」を立ち上げたことに端を発したもの。

全米各地のコミュニティでは、「アメリカ250」の祝賀行事の一環として、「アメリカズ・ブロック・パーティー」が地域ごとに開かれた。

ニーヨ、メアリー・J・ブライジ、スマッシング・パンプキンズ、チャカ・カーン、クリスティーナ・アギレラ、ウィル・スミスらミュージシャンが、各地でパフォーマンスを披露した。

夜のブルックリン・ブリッジの上空に、複数の花火が上がっている。奥には高層ビル群が見える

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赤と白の服を着た男性が、苦しそうな表情で、左手で口を押えている

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2日には連邦議会議員らが、1776年に独立宣言の署名が行われた「アメリカ誕生の地」、ペンシルヴェニア州フィラデルフィアの独立記念館に集まった。

「アメリカ250」の主催者たちは、200年後に開封されるタイムカプセルを埋めた。中には、コカ・コーラの瓶や署名入りの合衆国憲法の写し、50州と米領から集められた品々が収められた。

ヴァージニア州マウント・ヴァーノンにある初代大統領ジョージ・ワシントン氏の邸宅では、帰化宣誓式が行われ、50カ国からの150人がアメリカ国民として迎えられた。

ニューヨーク市では、1972年から続く恒例のホットドッグ早食い大会が開かれ、ジョーイ・チェスナットさんが18度目の優勝を果たした。BBCがアメリカで提携するCBSによると、チェスナットさんは10分間で66個のホットドッグを食べたという。

女性部門では、須藤美貴さんがホットドッグを38個と4分の3を食べ、12度目の優勝を飾った。

メリーランド州からワシントンを訪れたクリス・コーネルさんは、建国250年の祝賀行事が政治的なものになったとの見方を一蹴。「私たちは皆、自分たちの国を祝うためにここにいるだけだ」と述べた。

上空を飛行する大統領専用機と、近くを飛ぶ3機の戦闘機のシルエット

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画像説明, ナショナル・モール上空を飛行する新型の大統領専用機「エアフォース・ワン」を、戦闘機F-22ラプターが護衛した(4日、ワシントン)

熱波と停電

アメリカの東海岸は今週、猛烈な暑さに見舞われた。そのため、独立記念日前後のイベントの一部が、中止または一時停止された。

米国立公園局がワシントンで予定していた独立記念日のパレードは3日に中止が発表された。ニュージャージー、ペンシルヴェニア、メリーランド、コロラド各州でも一部の祝賀行事が取りやめになった。

主要な祝賀行事が始まった4日、ワシントンでは気温が摂氏37度に達した。

この日、ニュージャージー州では摂氏41度、デラウェア州では摂氏38度が記録された。

停電追跡サイト「パワー・アウテージ」によると、ウィスコンシン、ミシガン、イリノイ、ペンシルヴェニア、オハイオ、ニューヨーク、ニュージャージー各州で、異常気象の影響で約75万戸で停電が発生した。

電力会社DTEは、4日夜にミシガン州で時速97キロを超える強風を含む荒天のため、州内の35万戸超が停電したと発表した。

歴代大統領がメッセージ

存命の歴代大統領4人は、記念日に際してメッセージを寄せた。ジョー・バイデン前大統領は、すべての人は平等に創られたとする独立宣言の一節を引用した

バイデン氏は、「我々は250年前にその道を選んだ。しかし、それは取り組みの始まりであって、終わりではなかった」と述べ、すべての人に平等を保障するという国家の約束は、取り組みの途上にあると付け加えた。

黒人として初めて米大統領となったバラク・オバマ氏は、6月に自身の大統領博物館の開館に際して行った演説の一部を改めて投稿。「あらゆる世代が、前の世代が残した未完の仕事を引き継ぎ、さらに前へ進めなければならない」と書いた。

ジョージ・W・ブッシュ氏は、「これからの250年間、アメリカ人は傍観者ではなく市民であることが求められる」と述べた。

こうした中、ブッシュ氏の前任者であるビル・クリントン氏は、現在のアメリカ政治にも言及した

「今日、我々はこの節目を祝っている。しかし同時に、深い分断やアメリカの未来と世界における役割をめぐる新たな問い、そしてこの国の制度と民主主義そのものに対する深刻な脅威が存在する時代にある」

(追加取材:クワシ・アシエドゥ)