トランプ氏、イランとの合意に向けた「最終決定」のため側近と協議 しかし結論は出ず

ダークスーツに赤いネクタイを着けたトランプ米大統領が、口を閉じ、前方を見ている

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アメリカのドナルド・トランプ大統領は29日、イランとの停戦延長に向けた枠組みについて「最終決定」を下すため、側近らとの会議に臨んだ。しかし、今後の対応について明確な結論が出ないまま会議は終了した。

トランプ氏はイランについて、核兵器や核爆弾を決して保有しないこと、ホルムズ海峡を再開して「双方向かつ制限のない船舶の航行」を可能にすること、そしてホルムズ海峡に敷設された機雷を「破壊」することに、すべて同意する必要があると主張している。

29日の側近らとの会議は、重大な危機に対応する際に使用されるホワイトハウスのシチュエーション・ルーム(作戦司令室)で行われた。イランはこれに先立ち、自国の核開発計画について交渉しない立場を示していた。

米政府関係者は、アメリカとイランが28日、合意に向けた「了解覚書」(MOU)について一致し、トランプ大統領とイラン指導部の承認を待っている状況だと明かしていた。

報道によると、両国が検討している合意案は、停戦の60日間延長や、イランの核開発計画の今後をめぐる協議の継続などが含まれている。

ホワイトハウス関係者は、「トランプ大統領は、アメリカにとって有益で、自身のレッドライン(譲れない一線)を満たすものでなければ、合意しない。イランは決して、核兵器を保有することはできない」と、BBCがアメリカで提携するCBSニュースに話した。

アメリカとイランの当初の停戦合意が発効した4月8日以降、トランプ氏は戦争終結に向けた交渉が進展して合意に近づいていると、繰り返し示唆している。しかし、これまでのところ具体的な成果は出ていない。

トランプ氏は29日の早い段階に、ソーシャルメディアに投稿し、アメリカによるイラン港湾の海上封鎖を解除する用意があると表明。同海峡に取り残された船舶が「『地元に戻る』プロセスを開始するかもしれない!」とした。

また、イランの濃縮ウランをアメリカが搬出し破棄することを認めるよう、イラン側に要求した。

「追って通知があるまで、金銭のやり取りは行われない。それ以外の、はるかに重要度の低い事項については合意している」とも、トランプ氏は書いた。

ホワイトハウス関係者はその後、BBCに対し、シチュエーション・ルームでの会議が終了したことを認めたが、詳細は明らかにしなかった。

イランのファルス通信は、事情に詳しい情報筋の話として、トランプ氏の直近の発言は「真実と嘘が混ざり合ったもの」だと報じた。

報道によると、両国が一致したとされる了解覚書には、イランが備蓄する核物質を破棄することは含まれていないという。

こうした中、イラン外務省のイスマイル・バガイ報道官は国営テレビに対し、イラン側は「戦争の終結に注力しており、核問題に関する交渉は行われていない」と語った。

アメリカは長年、理論上は核兵器製造に転用可能な高濃縮ウランの生産を停止し、既存の備蓄を廃棄するよう、イランに求めてきた。

イランは、自国の原子力開発はもっぱら平和目的であり、核兵器の開発は目指していないと主張している。

合意には「まだ達していないが、非常に近づいている。我々は引き続き取り組んでいく」と、ヴァンス氏は記者団に話した。

イランのモハマド・バゲル・ガリバフ首席交渉官は29日の早い段階に、「保証や言葉は信用していない」、行動のみを信じると述べた。

「相手側が動くまでは、こちらは動かない」と、ガリバフ氏はソーシャルメディアに投稿。「いかなる合意においても、翌日の戦争への用意がより整っている方が勝者になるというものだ」とした。

アメリカとイスラエルは2月28日、イランに対する大規模な攻撃を開始した。

イランは報復として、イスラエルと、湾岸諸国にあるアメリカの標的に対して、攻撃を仕掛けた。また、ホルムズ海峡を事実上封鎖し、世界の原油価格の急騰を招いた。

イランとアメリカはここ数日、停戦合意に違反したと互いを非難し合っている。

イランのイスラム革命防衛隊(IRGC)は、米軍がイラン南部の戦略的な港湾都市バンダル・アッバスを新たに空爆したことを受け、27日にクウェートの米軍基地を攻撃したと発表した。IRGCは、この米軍基地からバンダル・アッバスへの攻撃が行われたとしている。

米中央軍(CENTCOM)は、クウェートへの攻撃は「重大な停戦違反」だとした。