ロシアがキーウ空爆、少なくとも13人死亡 ウクライナは防空ミサイル不足で苦慮

夜間にオレンジ色の炎が上がる平屋の建物の周りに、消防士が集まり、消火ホースを手にしている

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ウクライナの首都キーウで20日未明、ロシアによる空爆があり、少なくとも13人が死亡、40人が負傷した。ウクライナは依然として、防空ミサイルの不足に直面している。

ウクライナ国家非常事態庁(DSNS)によると、キーウ市内各地の集合住宅や倉庫が夜間攻撃を受けたほか、小児病院と学校も被害を受けた。

ロシア国防省は、空・陸・海に配備された兵器を使って軍事施設や倉庫を攻撃したと発表した。

ウクライナのウォロディミル・ゼレンスキー大統領は、防空ミサイルが不足しているため、ロシアによる夜間攻撃で死者が出たと述べた。ウクライナは防空ミサイルの供給を西側の同盟国に頼っている。

ゼレンスキー氏はメッセージアプリ「テレグラム」への投稿で、「ウクライナが弾道ミサイルを迎撃できる十分な能力を持たない限り、ロシアが和平を真剣に考えることはない」と述べた。

「パトリオット迎撃ミサイルはまだ補充されていない。(パトリオットは)毎日必要なものだ。ミサイルが1発補充されるごとに、国民の命が救われる」

ウクライナはロシアの弾道ミサイルに対抗するため、アメリカから供給されるパトリオット迎撃ミサイルに依存してきた。しかし、アメリカはその備蓄の大半を中東での戦争に使用しており、ウクライナへの供給量は減っている。

ウクライナが20日朝に発表した最新情報では、今回の夜間攻撃でロシアが発射した弾道ミサイルが1発も迎撃されなかったことが示唆されている。

ゼレンスキー氏が追加の軍事支援を改めて訴えた背景には、ウクライナ国内で政治的問題に直面していることもある。

ゼレンスキー氏に7月に解任されたミハイロ・フェドロフ前国防相は、汚職の影響で軍に必要な兵器が行き渡っていないとして政府を厳しく批判。戦時下での大統領選実施を呼びかけている国内で人気の高かったフェドロフ氏の解任をめぐっては、国民や議員らから激しい怒りと抗議の声が上がった

キーウへの攻撃は現地時間20日午前0時ごろに始まり、市内各地で空襲警報が鳴り響いた。その後、ロシアのミサイル約20発が着弾した。

数千軒の建物で停電が発生し、キーウ州の一部地域は暗闇に包まれた。

ウクライナでは翌21日を、今回の攻撃の犠牲者を追悼する日とすることが発表された。

薄暗い地下駐車場の壁に沿って、大勢の人が座り込んでいる。椅子に座っている人もいる

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画像説明, キーウ全域に警報が鳴り響く中、住民は地下駐車場に身を寄せた(20日)

ウクライナ空軍によると、ロシアはこの夜間攻撃で168機のドローンと44発のミサイルを使い、主にキーウを標的にした。ウクライナの防空システムがドローン146機と巡航ミサイル39発を撃墜したという。

キーウ州のほかの地域でも死傷者が出た。キーウ近郊ブロバルイとボルィースピリへの攻撃では、男性1人が死亡し、7人が負傷した。地元当局によると、ドネツク州でも1人が死亡し、11人が負傷した。

ロシア国防省は、ウクライナがロシア領内各地に向けて発射したドローン726機を撃墜したとした。

隣国ルーマニアの国防省は、ドローン1機がウクライナと接する北部国境を越えてルーマニア領空内に侵入したため、空襲警報が発令されたと発表した。ドローンはその後、「人が住んでいない地域」に墜落したという。

同じくウクライナと国境を接するポーランドの軍も、領空を守るために「防衛的航空作戦」を開始したと発表した。

ロシアとウクライナはここ数週間、互いに大規模な空爆を続けており、数十人が死亡している。

ウクライナはロシア領内の奥深くを狙った攻撃を強化している。先週末にはドローン600機をロシアの首都モスクワへ発射した。

今週ロシアで起きた2度の攻撃では、子ども1人を含む少なくとも16人が死亡した。

夜間に複数の車からオレンジ色の炎が上がっている。手前に佇む人のシルエットが見える

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ウクライナは7月以降、米通販大手アマゾンのロシア版として知られる、ロシアのオンライン小売大手ワイルドベリーズの施設を繰り返し攻撃している。

ウクライナ国防省は、直近の攻撃により、ワイルドベリーズの物流センター10カ所のうち7カ所が「機能停止」状態に陥ったとしている。

双方への攻撃が続き、いずれの側も脆弱(ぜいじゃく)な状態に置かれる中、停戦を仲介する外交的取り組みにはほとんど進展が見られない。ウクライナとロシアは互いに、民間人を標的にしていると非難し合っている。

2022年2月にウクライナへの全面侵攻を開始したロシアは現在、ウクライナ東部の国境地域を中心に、ウクライナ領土の約5分の1を支配している。