ミャンマー軍、6カ月間で民間人700人超を殺害 国連報告

多数の勲章がついた軍服に、三つのメダルをかけたミンアウンフライン氏が、オープンカーの中で立っている

画像提供, AFP via Getty Images

画像説明, 2021年2月のクーデターを率いたミャンマー国軍トップのミンアウンフライン総司令官は現在、大統領を務めている。画像は、国軍記念日の式典に向かうミンアウンフライン氏(2024年、ネピドー)
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ジョージ・ライト

国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)は22日、ミャンマー軍が昨年8月からの6カ月間に、700人以上の民間人の死亡に関与していたとする報告書を公表した。この調査の対象期間には、2021年のクーデター以降初の総選挙の実施が発表されてから投票日までの時期が含まれる。

報告書によると、昨年8月から今年1月までに少なくとも702人が殺害されていたことが、信頼できる情報源で確認された。うち224人は女性、153人は子どもだった。

この報告書は、2021年2月にクーデターを起こしたミャンマー軍が、総選挙の実施を発表してからの6カ月間に関するもの。軍と対立する主要政党が排除されたことから、総選挙の手続きは見せかけだと広く受け止められている。

報告書は、「国際的支援の減少が、数百万人の苦しみをいっそう深刻にしている」と警告している。

空爆が破壊と苦難の「最大要因」

ミャンマーでは、2021年のクーデターをきっかけに内戦が勃発し、数千人が死亡、数百万人が家を追われた。

ミャンマーの広範な地域は現在も、反軍政派の武装勢力の支配下にある。

UNHCRの報告書は、空爆が「依然として、破壊と苦難をもたらす最大の単一要因」だと指摘している。

また、「軍が支配地域の拡大を進める中」で、北西部ザガインが「民間人にとって最も危険な場所」となっており、これまでに女性60人と子ども30人を含む191人が死亡したとしている。

昨年10月の攻撃では、ザガイン中部チャンウー郡区で、学校の前に集まっていた民間人が攻撃を受け、子ども4人を含む23人が死亡、60人以上が負傷した。

報告書によると、「攻撃当時、人々は仏教の安居の終了を祝い、政治犯の釈放を求めるとともに、徴兵に反対し、軍主導の選挙を拒否するための、ろうそく集会を行っていた」という。

昨年12月にはディベイン郡区で、サッカー観戦のために人々が集まっていた茶屋を軍用機が爆撃し、少なくとも19人が死亡、20人が負傷した。

ロヒンギャの被害にも言及

報告書はミャンマーのイスラム系少数民族ロヒンギャの人々に対する虐待行為にも言及。ロヒンギャは、ラカイン州を拠点にしている「アラカン軍」による強制徴兵、殺害行為、恣意(しい)的な拘束、性的暴力にさらされていると指摘した。

国連のフォルカー・トゥルク人権高等弁務官は、「ミャンマーの人々は軍の手によってこれ以上苦しむ必要はないほど苦しめられてきたにもかかわらず、いまや国外の人々から忘れ去られてしまったかのようだ」と述べた。

「地域に根ざした保護活動への資金は、多くの地域において、絶えず軍の標的にされ、軍に無差別に攻撃されることによる苦しみに対する唯一の慰めだった。こうした支援の縮小は、その傷をさらに深めるだけだ」

ミャンマー軍は5年前のクーデターで権力を掌握するとともに、民主的に選出された指導者アウンサンスーチー氏を拘束した。

2年以上前には、反軍政派の武装勢力が一連の大規模な前進を遂げたが、その後は劣勢に立たされている。強制的な徴兵とドローン戦力の増強により、軍は国内の大部分で攻勢に転じている。

クーデターを率いたミャンマー国軍トップのミンアウンフライン総司令官は、今年4月に大統領に就任した。

総選挙の結果は、初めから決まっていたも同然だった。多くの人気政党が候補者の擁立を禁じられたほか、内戦の影響により、広範な地域の人々が投票に参加できなかったためだ。

ミャンマー議会は、ミンアウンフライン氏に忠実な人物ばかりが揃っている。議席の4分の1は国軍に割り当てられ、軍が支援する連邦団結発展党(USDP)は自党に非常に有利なかたちで実施されたこの選挙で、残りの議席の8割近くを獲得した。