イランの外相がプーチン氏と会談、ロシアは戦争終結に向けた支援を約束

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イランのアッバス・アラグチ外相は27日、ロシアのサンクトペテルブルクを訪問し、同国のウラジーミル・プーチン大統領と会談した。アラグチ氏はここ数日、中東で進行中の紛争について協議するために外国を活発に訪問している。
ロシアの国営メディアによると、アラグチ氏はこの会談について、イランとロシアの「戦略的関係」を示すものだと述べた。一方、ロシアのセルゲイ・ラヴロフ外相は、協議は「有益だった」と評価したという。
米・イスラエルとイランとの戦争をめぐっては、アメリカのドナルド・トランプ大統領が25日、イランとの協議のために予定されていた米政府高官のパキスタン派遣を中止したばかり。
アラグチ氏がメッセージアプリ「テレグラム」の自身のチャンネルで共有した画像では、イランとロシアの代表団がテーブルを囲み、アラグチ氏がプーチン氏と握手し、言葉を交わしている様子が確認できる。
プーチン大統領の側には、ラヴロフ外相のほか、ユーリ・ウシャコフ大統領補佐官(外交担当)や、ロシア軍参謀本部情報総局(GRU)のイーゴリ・コスチュコフ長官が同席している。
一方イランの代表団には、カゼム・ガリババディ外務次官と、カゼム・ジャラリ駐ロシア大使も含まれている。
ロシアのインタファクス通信によると、会談は「約1時間半」にわたって行われた。
ロシア国営タス通信によると、プーチン氏はアラグチ氏に対し、イラン国民は主権のために勇敢に闘っているとの見方を伝えたという。また、イランがこの困難な時期を乗り越えた後に平和を見いだすことを望んでいるとも述べたという。
プーチン氏はさらに、戦争終結に向けてイランを支援する用意がロシアにはあると述べ、「中東にできるだけ早く平和をもたらすため、あらゆることを行う」とアラグチ氏に伝えたという。

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一方ロシア国営テレビによると、アラグチ氏は、ロシアとイランの関係は「戦略的パートナーシップ」を体現しており、今後も「強化され続ける」と述べた。
アラグチ氏は記者団に対し、イランは「世界最大の超大国であるアメリカに立ち向かって」おり、米政権は「その目標を一つも達成していない」と語った。
「だからこそ、彼らは交渉を要請してきたのだ。我々はそれを検討している」とアラグチ氏は述べた。
そのうえで、この戦争によって、イランには「ロシアのような偉大な友人や同盟者がいることが示された」とし、ロシア政府による支援に感謝の意を表した。
タス通信によると、ロシアのラヴロフ外相は会談後、記者団に対し、協議は「有益だった」と語った。
ロシア大統領府(クレムリン)のドミトリー・ペスコフ報道官は、ロシアは将来、イランとの和解に向けた交渉において、「双方が受け入れ可能な、善意、または調停の役割」を提供する準備があると説明。
「最終的に、平和、保証された平和が確実に勝ち取られ、敵対行為に戻ることがないようにするため、我々はあらゆることを行う用意がある」と、同報道官は述べた。
パキスタンとオマーン訪問の後に
アラグチ氏は米・イスラエルとの戦争終結に向け、各国を訪問し協議を行っている。訪ロ前日の26日にはオマーンを訪問し、ホルムズ海峡について協議した。
同国のバドル・アル・ブサイディ外相はXへの投稿で、両外相がホルムズ海峡について「良好な議論」を行い、その中で「国際社会に対する共通の責任」と、「長期間、拘束されている船員を解放するという喫緊の人道的必要性」について話し合ったと述べた。
アラグチ氏もソーシャルメディアで、「オマーンでの心温まるもてなし」に感謝を述べたうえで、協議の内容にはホルムズ海峡における「安全な通航を確保する方法が含まれていた」と述べた。
アラグチ氏は25日には、イランとアメリカの交渉を仲介しているパキスタンを訪問。同国との協議が「実りあるものだった」と述べた。ソーシャルメディアでは、「イランに対する戦争を恒久的に終わらせるため、実行可能な枠組みについてイランの立場を共有した」としつつ、「アメリカが本当に外交に真剣なのか、まだ目にできていない」とも書いた。
この発言の後、トランプ氏が、スティーヴ・ウィトコフ特使と娘の夫のジャレッド・クシュナー氏をパキスタンに派遣する予定を中止したとのニュースが伝えられた。
トランプ氏は、協議継続のため、22日に期限を迎える予定だった停戦を延長しているものの、重要な海上輸送路のホルムズ海峡をめぐる対立で、外交は停滞している。

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アラグチ氏は27日にロシアに到着した際、アメリカの過度な要求が原因で、イスラマバードでの和平交渉が決裂したと述べた。
また、イランが継続して行っているホルムズ海峡の封鎖にも言及。この重要な海上水路を安全に通航できるかどうかは依然として世界的な問題だと述べ、オマーンを含む周辺国に対し、海峡をめぐる共通の利益のため、緊密に協力するよう呼びかけた。
アラグチ氏は、イランとオマーンには多くの共通点があるとの認識を示し、海峡をめぐり、両国で協議を重ねていくことで合意したと付け加えた。
ロシアの高級ヨットが通航、タンカー100隻以上が足止めのなか
米・イラン間で停戦が合意されたにもかかわらず、この海域では衝突が続いている。
イランは先週、同海峡で貨物船2隻を「検査」のために拿捕(だほ)したと発表した。また、海峡航行を試みる中で攻撃を受けたと報告した船舶も出ている。
アメリカも、今月13日にイランの港に出入りする海上交通を封鎖すると表明した後、複数の船舶の航行を妨げている。
こうしたなか、ロシアのプーチン大統領の側近の一人と関係があるとされる高級ヨットが先週、ホルムズ海峡を航行していたことが分かった。この数カ月で同海峡を通過した、数少ない民間船の1隻だという。

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船舶追跡サイト「マリントラフィック」によると、全長142メートルのスーパーヨット「ノルド」は、24日夜にアラブ首長国連邦(UAE)のドバイを出港し、26日朝にオマーンの首都マスカットにあるアル・ムージュ・マリーナに到着した。
このヨットは、ロシア人富豪アレクセイ・モルダショフ氏と関連があるとされている。プーチン大統領と近い関係にあるモルダショフ氏は、このヨットの正式な所有者としては登録されていない。しかし「ノルド」の記録によると、2022年時点で、同氏の妻が所有する企業に登録されていた。
モルダショフ氏は、ロシアが2022年にウクライナへの全面侵攻を開始して以降、イギリス、アメリカ、欧州連合(EU)を含む西側諸国から制裁の対象とされている。
「ノルド」の価値は推定5億ドル(約800億円)超。高級ヨット専門誌「スーパーヨット・タイムズ」の紹介によれば、このヨットにはプール、潜水艇、ヘリポートが備え付けられている。
このヨットがホルムズ海峡を通過した際に、モルダショフ氏本人が船内にいたかは明らかになっていない。
一方、タンカー運航会社の業界団体によると、ホルムズ海峡では現在、105隻を超えるタンカーの乗務員計約2400人が依然として足止めされている。
BBCラジオ4の番組「トゥデイ」に出演した国際独立タンカー船主協会のティム・ウィルキンス代表は、この封鎖により、船員たちがイラン沖で立ち往生している状況を説明した。
ウィルキンス氏は、乗組員が食料や水といった基本的な物資の管理や、ごみ処理などの実務をこなさなければならない中で、「船内では非常に大きな不安とストレス、そして疲労が生じている」と述べた。
「多くの人たちが、いつ帰国できるのか確たる見通しがないまま船上に取り残されている」
【解説】中東での存在感を示したいロシア
スティーヴ・ローゼンバーグBBCロシア編集長
サンクトペテルブルクでイランのアラグチ外相と会談した際、ロシアのプーチン大統領は、先週、イランの最高指導者からメッセージを受け取ったと明らかにした。
ただ、その詳細については明らかにしなかった。
クレムリンの指導者は会談で、イラン国民を「主権のために闘っている」と評価。さらに、自らは「平和ができるだけ早く訪れるよう、(イランの)利益と、この地域に住むすべての人々の利益に資するあらゆることを行う」と語った。
では、クレムリンは具体的に何を行うのか。
少なくとも、すでに行っていると報じられていることは分かっている。
イランとの情報共有だ。
両国は緊密な同盟関係にある。包括的戦略的パートナーシップ協定を結んでいるものの、ロシアは条約上、イランに対し軍事支援を提供する義務を負っているわけではない。ロシアはまた、湾岸諸国やイスラエル、そしてトランプ米政権との実務的な関係を維持することにも強い意欲を示してきた。
それでも3月には、ヨーロッパの情報機関が、ロシアが先進的なドローン技術をイランに供与しようとしている可能性を警告していた。イランは、ロシアが提供し得るいかなる軍事的・経済的支援も歓迎する構えだ。
今回の協議には、ロシア軍参謀本部情報総局(GRU)のコスチュコフ長官も参加していた。
ロシアとしては、中東において依然として存在感を持つプレーヤーであることを示したい思惑がある。
ロシアはこれまで、この危機の仲介を申し出ており、イランの濃縮ウランを保管する可能性にも言及してきた。しかし、アメリカはこの提案を受け入れていない。
この戦争で引き起こされた世界的な原油価格の高騰は、ロシアに財政的な追い風をもたらし、同国はエネルギー輸出からの収入を以前より多く得ている。











