イギリス国王夫妻の訪米、最終日は小さな町の祝賀行事に参加 国王は続いてバミューダ訪問

チャールズ国王とカミラ王妃が通り沿いに並ぶ市民と握手やあいさつを交わしている。花束を持っている人や、携帯電話を掲げる人もいる。市民の前には黒い柵が置かれており、周囲を警備職員が取り囲んでいる。

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画像説明, 英国王夫妻はこの日、今回の訪問で初めてアメリカの一般市民と触れ合った(4月30日、ヴァージニア州フロント・ロイヤル)
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ショーン・コクラン王室担当編集委員(フロント・ロイヤル)、ハリー・セクリッチ記者

イギリス国王夫妻は4月30日、4日間のアメリカ公式訪問をヴァージニア州の小さな町の祝賀行事に参加して締めくくった。チャールズ国王はその後、英領バミューダに到着した。君主として同島を訪れるのは初めてで、首都ハミルトンで5月1日に歓迎行事が予定されている。カミラ王妃はバミューダには同行していない。

国王夫妻はアメリカでの最終日を、ヴァージニア州のフロント・ロイヤルという小さな町で、ブルーグラスやカントリーロックが流れる中、よりくつろいだ環境で過ごした。それまでの3日間は、外交上の課題が山積する中、首都ワシントンなどでの格式ばった行事が続いていた。

国王夫妻が到着すると、フロント・ロイヤルでは大きな歓声が上がった。それまでのさまざまな行事が厳重に隔離された警備態勢下だったのとは対照的に、ここでは初めて、国王夫妻がアメリカの一般市民と直接会う機会が設けられた。

ここでも警備は厳重だったものの、人口1万5000人の町で、住民の相当数が見物に訪れたように見えた。

町には旗や飾りが掲げられ、多くの住民が陽光を楽しみ、華やかな雰囲気に包まれていた。若い野球選手や高齢の退役軍人が集まり、チアリーダーたちがパフォーマンスを披露し、クラシックカーのパレードが町を進んだ。

国王夫妻はマーチングバンドを鑑賞し、住民と握手を交わすために歩いて回った。

町のあるアパラチア地方に伝わる、木靴をはいたクロッグ・ダンスの実演も行われ、国王夫妻はそれを注視していた。まるで、即席の王室バラエティーショーのような雰囲気だった。一連の行事は、アメリカ独立250周年を記念する地元住民のお祝いの一部だった。

「ポット・ラック」と呼ばれる持ち寄りの食事会もあった。国王夫妻も慣例に従い、コロネーション・キッシュ、ヴィクトリア・スポンジケーキ、そして王室の巣箱で採れたハチミツを持参した。

フロント・ロイヤルは、アメリカの小さな町を象徴するような場所で、伝統的な商店が並ぶ。1948年には資金集めのため、スター歌手のビング・クロスビー氏がここで歌ったこともある。しかし、今回のイギリス国王夫妻の訪問は、それを上回る画期的なイベントかもしれない。

町にとっては大きな一日だったが、国王夫妻にとってもほっとできる一日だったようだ。実は、当局が国王夫妻の訪問を提案したメールを、町長が悪ふざけだと思って削除してしまい、実現しないところだったという。

連邦議会での演説がとりわけ称賛されるなど、チャールズ国王のアメリカでの4日間は、予想外の成功裏に終わった。この日はその明るい締めくくりとなった。

正装した兵隊が整列する中、チャールズ国王が両手で花輪を持ち、追悼碑の前に置こうとしている

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画像説明, アーリントン国立墓地に献花するチャールズ国王(4月30日、ヴァージニア州アーリントン)

フロント・ロイヤルの町を訪れる前の30日朝、国王夫妻はホワイトハウスで、アメリカのドナルド・トランプ大統領とファーストレディのメラニア・トランプ氏に公式の別れを告げた。

その後、アーリントン国立墓地を訪問し、無名戦士の墓に花輪を献じた。

綿密に演出された今回の国賓訪問の最後のイベントが、フロント・ロイヤル訪問だった。

町の人々は、自分たちの町に光が当たるこの瞬間を心から楽しんでいるように見えた。国王夫妻も手を振り返し、アメリカとの関係再構築という課題を抱えて臨んだ4日間が、これほど前向きな影響を与えたことにほっとしている様子だった。

国王夫妻が再び車に乗り込むと、黒い車列はライトを点滅させ、サイレンを鳴らしながら町を後にした。

機体にイギリスの国旗が描かれた飛行機に乗る前、タラップの上で手を振るチャールズ国王

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画像説明, チャールズ国王はメリーランド州のアンドリュース合同基地からバミューダへ移動した(4月30日)

続いて英領バミューダに到着したチャールズ国王は、首都ハミルトンにあるL・F・ウェイド国際空港で、イギリスのアンドリュー・マードック総督、バミューダのデイヴィッド・バート首相らの出迎えを受けた。王立バミューダ連隊が整列して小規模な栄誉礼を行った。

国王は5月1日、21門の礼砲を含む、華やかな儀礼と式典による公式歓迎を受ける予定だ。