クシュナー氏がハマス指導者と会談、トランプ米大統領のガザ和平案を推進と

画像提供, Getty Images
アンドレ・ローデン=ポール記者
ドナルド・トランプ米大統領の義理の息子で、中東特使を務めるジャレッド・クシュナー氏は16日、パレスチナ・ガザ地区の武装組織ハマスと異例の会談を行い、アメリカが主導するパレスチナ・ガザ地区の和平計画の実施について協議した。
パレスチナ当局者はBBCに対し、クシュナー氏がこの日、エジプトでハマスの新指導者ハリル・アル・ハイヤ氏率いる代表団と会談したと明らかにした。
トランプ政権の平和評議会は先月、ハマスをはじめとするガザの武装勢力の「完全武装解除」で合意に達したと発表した。しかしイスラエルは今月10日、トランプ氏の15項目からなる和平案を拒否した。 和平案には、イスラエル軍のガザ撤退や、新たなパレスチナ政府によるガザ再建などが含まれている。
これに対し、エジプト、カタール、トルコ、アラブ首長国連邦(UAE)、サウジアラビア、ヨルダン、パキスタン、インドネシアのイスラム教国8カ国は16日、イスラエルの拒否を非難する共同声明を発表。イスラエルがアメリカの和平案を拒否したことは、トランプ大統領の和平に向けた努力を脅かすものだと述べた。
トランプ氏は平和評議会の議長を務めている。平和評議会は当初、ガザでの平和実現を目的として設立されたが、後に世界中の紛争に活動範囲を拡大した。
クシュナー氏とハイヤ氏という双方の高官レベルの会談は、昨年10月にガザでの停戦合意が成立して以降で初めてと言われている。
報道によると、この会談には和平交渉の仲介役を務めてきたエジプト、カタール、トルコの代表者に加え、平和評議会の現地代表を務めるニコライ・ムラデノフ元ブルガリア外相や、平和評議会の「執行理事会」に加わっているトニー・ブレア元英首相も出席した。
会談はハマスの武装解除に向けた具体的な行動、イスラエル軍の撤退、そして人道支援活動に焦点を当てたと報じられているが、公式声明などは発表されていない。

画像提供, Getty Images
クシュナー氏はエジプト滞在中、同国のアブドゥル・ファッターハ・アル・シーシ大統領とも会談した。イスラエルのメディアよると、クシュナー氏とムラデノフ氏、ブレア氏は17日にイスラエルのベンヤミン・ネタニヤフ首相と会談し、トランプ大統領の計画を推進する予定だという。
ネタニヤフ氏は、和平計画の実行にはまずハマスが「真に」武装解除される必要があると述べている。
ネタニヤフ氏は9日の閣議で、「イスラエルは15項目の文書を拒否する」、「イスラエル軍はハマスが真に武装解除されるまで、いかなる撤退も行わず、我が軍と国民に対する脅威を阻止し続ける」と述べ、同国最大の同盟国アメリカの案を退けた。
昨年10月10日に発効した停戦協定は、現在も継続されている。
しかし、イスラエル国防軍(IDF)はそれ以降も、ガザ地区で空爆を繰り返している。直近では、ガザ南部ハンユニスとヌセイラート地区の「テロリスト」を標的とした攻撃を行ったと発表。イスラエル側は、ハマスが停戦協定を破ったと非難している。
現在の戦争は、2023年10月7日にハマスがイスラエル南部を奇襲したことで始まった。この攻撃では民間人を中心に約1200人が殺害され、251人が人質に取られた。
イスラエルは報復として、ガザでの軍事作戦を開始した。国連が信頼できる情報源とみなす、ハマス運営のガザ保健省の統計によると、イスラエルの作戦でガザではこれまでに7万3000人以上が殺害されている。
国連によると、ガザでは人口の約90%に当たる約190万人が域内避難を余儀なくされている。















