スターリンク基地局の火災は「破壊工作」だとポーランド、デンマークはロシアのハイブリッド攻撃激化を予測

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アリス・デイヴィス記者、ポール・アダムス外交担当編集委員
ポーランド中部にある米衛星通信サービス「スターリンク」の基地局で23日夜に発生した火災について、同国のクシシュトフ・ガフコフスキ副首相は24日、意図的な「破壊工作」だったとの見解を示した。
副首相は公共放送TVPインフォに対し、この火災は「放送局を機能停止させ、ウクライナ軍を含む様々な機関のインターネットアクセスを妨害するために意図的に仕組まれたものだ」と述べた。
また、捜査は進行中だが、「多くの兆候から」今回の攻撃は「ロシアの新たな攻撃ドクトリン」に合致するとした。ロシア大統領府はコメントを発表していない。
同日にはデンマークの情報機関が新しく脅威評価を発表し、ロシアが今後数カ月のうちにハイブリッド戦争を激化させる可能性があるとの見通しを示した。
報告書はまた、可能性は「極めて低い」としながらも、ロシアが北大西洋条約機構(NATO)加盟国に対して限定的な軍事攻撃を行う可能性について、「低いながらも増大するリスク」があると警告した。
欧州のNATO加盟国数カ国はここ数週間、ロシアが各国のウクライナ支援へのコミットメントを試すための攻撃を準備している可能性があると述べている。ロシア政府はこれを否定している。
ドイツは今月初め、ライプツィヒ空港で爆発物が搭載されたドローンが発見された件についてロシアを非難した。フランスは、重要インフラ施設と防衛産業施設を保護するための計画を策定していると発表した。
ハイブリッド戦争またはハイブリッド攻撃とは、敵対国に圧力をかけて不安定化させることを目的にした、非軍事的な手段、例えばサイバー攻撃、破壊工作、偽情報などを漠然と意味する表現。
このハイブリッド攻撃は代理勢力を通じて行われることが多く、ロシアはこうした攻撃への関与を常に否定している。しかし、ロシアの関与を示す証拠は増え続けている。
中東欧各地でドローンの目撃情報など相次ぐ
23日の火災は、ポーランドのマゾフシェ県ウォラ・クロボフスカにある国営の衛星基地局で発生した。基地局は稼働を続けている。
ガフコフスキ副首相はこの基地局について、ポーランド経由でウクライナなどの国々にインターネット接続を提供するものだと説明。米実業家イーロン・マスク氏が所有するスペースXの「スターリンク」を使っていると述べた。
ポーランドのドナルド・トゥスク首相は24日、ブルガリアのルメン・ラデフ首相と行った記者会見でこの火災について質問されると、「100%の確証がないのに、何かを事故ではなく破壊工作だと決めつけるのは好ましくないが、悪質なものに見える」と述べた。
この日には、モルドヴァのマイア・サンドゥ大統領が、ロシアのドローン4機がモルドヴァの領空に侵入し、少なくとも1機が爆発したと発表。ルーマニア国防省も、ドローン1機が自国領内に墜落したと明らかにした。
ポーランドは23日にも、ロシア軍のヘリコプターが一時的に領空を侵犯したため、戦闘機を緊急発進させたと発表した。
ロシアのウラジーミル・プーチン大統領は、ロシアにNATO加盟国を攻撃する計画はないと繰り返し述べている。
一方、ロシアのセルゲイ・ラヴロフ外相は16日、欧州各国がウクライナに派兵すれば、ロシアはそれを宣戦布告とみなすと警告。「もしヨーロッパがロシアを攻撃すれば、それは(ウクライナでのものとは)全く別の戦争になり、あっという間に終わるはずだ」と述べた。
プーチン大統領は2022年にウクライナへの全面侵攻を開始した。ロシアは現在、2014年に不法に併合したクリミア半島を含め、ウクライナ領土の約20%を支配している。
ウクライナは現在、常時攻撃され続けており、ほぼ絶え間なく警戒態勢が敷かれている。
ウクライナ国家非常事態庁(DSNS)によると、北東部ハルキウ近郊のスタラ・フニリツィア村にある農場がロシア軍の攻撃を受け、6人が殺害され、12人が負傷した。
DSNSによると、死傷者は野菜の選別作業をしていた農業従事者だった。ハルキウ州の首長は、そのうち4人が女性だったと付け加えた。

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ウクライナの首都キーウでは23日夜、ドローンや弾道ミサイル、巡航ミサイルが市上空に着弾したり迎撃されたりし、複数の爆発が発生した。
過去24時間で、パン屋、製薬工場、宝飾品工房などが攻撃された。また、複数のデータセンターが攻撃されたため、市内の複数地域でインターネット接続障害が発生した。
救急隊によると、23日夜だけで2人が殺害され、8人が負傷した。うち1人は、ドローンの破片が産科病院近くに落下した際に死亡した。
同病院の院長は、攻撃の最中に避難所で女性が男児を出産したと述べ、「このような恐ろしい夜でも、人生は続いていく」と付け加えた。
ロシア国防省は、ウクライナの防衛施設、備蓄・通信センター、および軍が使用する船舶を攻撃したと発表した。
国連総会に出席するため米ニューヨークを訪れているウクライナのウォロディミル・ゼレンスキー大統領は、ロシアが意図的に民間インフラを標的にしたと非難した。しかし、意図的な攻撃と偶発的な攻撃を区別するのは時に難しい。
ロシアとウクライナの間の前線はこのところ、目立つ動きが乏しい。その分、ロシアはウクライナ国民の生活をできるだけ厳しいものにしようと、電力施設、鉄道、データセンターなどを意図して標的にしている様子が見て取れる。
ウクライナも、ロシアの石油精製所や物流倉庫への長距離攻撃を行うことで、戦争をロシアの一般市民の日常生活に近づけようとしている。
しかし、ロシアによるウクライナの都市への攻撃は、ここ数週間で激化している。現在では、ピストンエンジンを使用した低速な旧型ドローンではなく、ジェットエンジン搭載のドローンが主流となっている。
最新のロシア製ドローンは高高度を高速で飛行するため、撃墜が難しい。また、民間人が反応する猶予も短くなる。
ウクライナ政府は、対抗手段となるミサイルや戦闘機が高価すぎるため、低コストの兵器の開発を急いでいる。
ゼレンスキー大統領はニューヨークで、「人命を守るためには弾道迎撃ミサイルが必要だ」と述べ、アメリカに支援を求めた。
また、プーチン大統領が戦争を続け、「この悪をさらに広める」のを阻止する必要があると演説。「プーチンは常に、より多くの人を殺し、土地1キロメートルあたりでより多くの人を殺す手助けをしてくれる人物を探している」と付け加えた。
この間、ロシアのキリル・ドミトリエフ大統領特使がトランプ政権関係者と会談するためアメリカに向かったと、ロイター通信は情報筋2人の話として伝えた。ドミトリエフ特使は、スティーヴ・ウィトコフ特使やドナルド・トランプ大統領の義理の息子ジャレッド・クシュナー氏などに会うとみられている。
ロシアのラヴロフ外相は23日、国連安全保障理事会で、戦争の中断はないと述べた。












