米メタに対する最大規模の訴訟、審理開始 子どもを依存させたと州側が主張

ダークスーツ姿の人たちが建物の前を歩いている

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画像説明, 裁判所に向かうメタの弁護士ら(18日、米カリフォルニア州オークランド)
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カリ・ヘイズ・テクノロジー記者(米カリフォルニア州オークランド)

ソーシャルメディアのプラットフォームを運営する米メタが被告となった過去最大規模の訴訟の審理が18日、アメリカの裁判所で始まった。原告の州当局は、メタが自社のフェイスブックとインスタグラムに子どもを意図的に依存させたと主張した。

裁判は米カリフォルニア州オークランドの裁判所で始まった。陪審は今後6週間、数州の司法当局や、メタの弁護団による主張を検討する。この日は開廷早々、双方が反論し合った。

カリフォルニア州の司法当局者は、11歳と12歳の子どもたち「数百万人」がインスタグラムを利用していると知りながら、メタは「その子らを遠ざける対策をほぼ何も取らなかった」と主張した。

これに対しメタの代理人は、その年齢層のユーザーは10万人強と認識していたと説明。さらに、ソーシャルメディア中毒は存在しないとした。

カリフォルニア州の司法当局者は、メタのプラットフォームがティーン(13~19歳)の若者の精神衛生に悪影響を及ぼしていることを、同社は知っていたと主張。

一方、メタ側は、どれほど多くのティーンが良い経験をしたかが無視されていると訴えた。

この裁判は、カリフォルニアやニューヨークなど29州が2023年に提起した訴訟に端を発している。これらの州は、子どものプライバシーに関する連邦法や州法をめぐり、数多くの違反がみられるとしている。

各州はメタに、数十億ドル規模の賠償を求めている。また、インスタグラムとフェイスブックについて、「いいね」の数の表示や無限スクロールを廃止するなどの変更も求めている。

ソーシャルメディア依存は存在しないとメタ

裁判は初日から、言葉と事実によるせめぎ合いとなった。

メタの主任弁護士ポール・シュミット氏は、カリフォルニア州司法当局の主任メーガン・オニール氏が裁判の冒頭で陪審に示した、社内調査報告書について言及。

報告書に、「ティーンの5人に1人が、インスタグラムによって気分が悪くなるとしている」と書かれていることについて、シュミット氏は「かなりひどい印象だ」と述べた。

同氏は続けて、「この文書には他に何が書かれているだろうか」と自問。「ティーンの41%は気分が良くなったと述べ、別の41%は影響を受けなかったとした」と記されているとした。

州側は、メタが13歳未満のユーザーが同社プラットフォームを利用するのを止めなかっただけでなく、意図的にティーンや子どもたちを「依存」させたと主張。さらに、同社プラットフォームが中毒性をもつように設計されたとした。

シュミット氏は、これらの主張に対しても、穴を突こうとした。

メタが自社プラットフォームの全ユーザーの年齢を確認できるかについては、まさに今回の訴訟で同社が違反したと非難されているプライバシー関連の法律によって、未成年ユーザーの効果的な追跡に必要なデータの保存と使用が妨げられていると、シュミット氏は主張。

依存の問題に関しては、ソーシャルメディア依存症なるものは存在しないという、メタが他の訴訟で今年展開してきた主張を押し出した。

そして、「メタが、人々がソーシャルメディアの利用で苦労している、あるいは苦労する可能性があることを認識し、それに対処しようとツールを開発してきたことに疑いの余地はない」と述べた。

シュミット氏はさらに、メタのマーク・ザッカーバーグ最高経営責任者とインスタグラムのトップのアダム・モッセリ氏のこれまでの発言にも言及。両者はフェイスブックとインスタグラムについて、中毒性をもたせるように設計されてはいないし、ソーシャルメディア依存が起こりうると裏付ける科学的な研究結果もまだないと述べているとした。

表と裏で別のことを言っていると非難

カリフォルニア州司法当局のオニール氏の裁判冒頭での陳述は、シュミット氏の主張に異議を唱えるような内容だった。

オニール氏は、メタから提供された数百万点の文書に含まれる情報を大きく取り入れる形で、陳述を構成した。それらの文書には、メタの社内調査、従業員のメール、ザッカーバーグ氏も出てくるチャットログなどが含まれていた。

社内調査の文書の一つには、若者とインスタグラムの関係について、「ティーンは使用に関し、依存者として話をする」と書かれていた。

別の文書は、「滞在時間を増やすように設計された製品機能は、本質的に幸福と相いれず、人々の生活に価値をもたらす活動に集中する能力を奪う」と結論付けていた。

オニール氏は、メタが潜在的な悪影響を認識しながら、フェイスブックやインスタグラムのユーザーとして若者をターゲットにし、「自社プラットフォームは子どもに安全だと公衆に保証するため」あらゆる手段を講じたと主張。

メタのビジネスモデルを簡単に言うなら、「ユーザーを引きつけ、できる限り長くとどめ、データを収集し、公式声明では真実を隠す」だとした。

オニール氏はまた、この裁判を通し、メタが自社プラットフォームについて公に説明していることと、社内調査で明らかにされていることが大きく異なっていることが明らかになるだろうとし、こう述べた。

「メタは利益より安全を優先していると述べたが、意思決定の際には繰り返し利益を優先しており、その現実を隠していた」