ヴェネズエラ地震発生から8日、生存者を倒壊した建物から救出

酸素マスクをつけて担架に乗せられた男性を、懐中電灯などのついたヘルメットをかぶった複数の救助隊員が運んでいる。笑顔で片手をあげている救助隊員もいる。

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画像説明, 倒壊したビルのがれきの下に8日間閉じ込められていた男性が救出された(2日、カティア・ラ・マール)
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ニコール・コルスターBBCムンド提携記者(カティア・ラ・マール)、ヴァネッサ・ブシュシュリューターBBCラテンアメリカ・オンライン編集長

南米ヴェネズエラで6月24日にマグニチュード7級の地震が2回相次いで発生してから震が発生してから8日目となった2日、倒壊した建物のがれきの中に閉じ込められていた男性が、無事救出された。この地震では、これまでに2300人近くの死亡が確認されており、数万人が行方不明となっている。

救出されたエルナン・ヒル氏はビルの警備員で、北部カティア・ラ・マールのショッピングセンターに隣接する駐車場の地下、小さいコンクリート製のブースにいて被災した。

ブースが殻のように作用し、周囲や上に崩れ落ちてきた140トンものがれきからヒル氏を守ったと見られている。

救助隊員たちは、ヒル氏を28日に発見した後、100時間以上かけて慎重に作業を続け、救出に成功した。

コスタリカ赤十字社のアラン・マドリガル救急隊員が28日に、助けを求めるヒル氏のかすかな声を最初に聞き取った。

マドリガル隊員は救出現場で記者団に、ヒル氏が「全く無傷で生還した」と話した。ヒル氏の声を28日に最初に耳にしたことについては、「感動的な瞬間だった」と振り返った。最初は自分の耳を信じられず、同僚に「気のせいではないか」と確認してもらったという。

コスタリカ赤十字社の別の隊員は、ヒル氏が救出される少し前、「爪ひとつ折れていないと本人は言っている」と話していた。

チリの消防隊員は、この救助活動を「これほど複雑で技術的に難しい(救出作業は)初めてだ」と話していた。

酸素マスクと首サポーターをつけ、オレンジ色の毛布に包まれて担架に乗せられている男性

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画像説明, 救助隊は100時間以上かけてヒル氏に近づき、ついに救出した(2日、カティア・ラ・マール)

救助隊はヒル氏の生存を確認すると、水を提供し、医療関係者が点滴を施していた。ヴェネズエラ、チリ、コスタリカ、エルサルバドル、メキシコ、ポルトガル、アメリカの救助隊が、救出活動に参加した。

救助隊がヒル氏にたどり着くために穴をあけて作った救出ルートが何度も崩落するなか、夜通しの作業を経て、ヒル氏を目視するに至った。

ヒル氏が閉じ込められていたがれきの隙間に、救助隊員が小型カメラを挿入した。その映像には、チリの消防士がヒル氏にカメラの方に顔を向けるよう指示する声が録音されていた。

この映像に映るヒル氏の片目は充血し、顔にはマスクをつけていた。これに先立ち救助隊員たちは、作業中に立ち上るほこりやがれきからヒル氏を守るため、あらかじめ小さい穴を通してマスクを手渡していた。

映像で消防士は、救助隊員が周囲のがれきを慎重に掘り進める間、目を保護するためのゴーグルを着けるよう指示した。

コンクリートの大きいかたまりや金属製の建物の一部がひしゃげて多い重なっている。その隙間にできたわずかな空間に、灰色に赤十字に着いた隊服の救助隊員が腹ばいになって潜り込もうとしているのを、手前で同僚の隊員がしゃがんで見守っている

画像提供, コスタリカ赤十字社 / ロイター

画像説明, ヒル氏の声を確認した救助隊は、その位置へ近づくために慎重に作業した。写真は、コスタリカ赤十字社が提供した動画より(6月30日撮影)

メキシコ赤十字社のマルコ・アントニオ・フランコ氏は、ヒル氏は「明るい人」だとと説明した。

フランコ氏はメキシコのニュースサイト「ミレニオ」に対し、ヒル氏が「水分補給のための飲料について、自分の好きな味を指定」したので、「私たちはもちろんその要求に応えた」とも話している。

「本人が、私たちを応援してくれた。頑張って続けてくれと、はっぱをかけてくれた。個々の隊員の区別がつくようになって、『戻ってきてくれて、また一緒にいてくれて、本当にうれしい』と言っていた」

フランコ氏によると、救助隊員たちとヒル氏は、彼の家族のことや救助活動の難しさについて、会話し続けたのだという。

ヒル氏を発見したコスタリカ赤十字社のマドリガル隊員は、今回が初めての国際救助活動だったが、ヴェネズエラでの活動を通して自分が変わったと話した。

「1週間前にここに来た若者は、コスタリカに帰る頃には間違いなく別人になっている」と、マドリガル氏は記者団に話した。