イスラエル、レバノン南部で2人殺害 停戦後で初の死者

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サマンサ・グランヴィル記者(ベイルート)
レバノン保健省は23日、イスラエル軍がレバノン南部で男性2人を射殺したと発表した。イスラエルとレバノンのイスラム教シーア派組織ヒズボラとの紛争で死者が出たのは、両者が19日に停戦に合意して以降で初めて。
レバノン国営の全国通信社(NNA)は、ナバティエ・アル・ファウカで道路整備をしていたブルドーザーの側に立っていた2人の男性が殺害されたと報じた。
ヒズボラは、この銃撃を「露骨な停戦違反」だと非難した。
イスラエル軍は、ナバティエ・アル・ファウカのすぐ東にあるアリ・アル・タヘルの山岳地帯にいる兵士らが、脅威となった「ブルドーザーとバイクに乗った4人のヒズボラのテロリスト」に発砲したと発表した。
また、このグループがイスラエルが宣言したレバノン南部の「安全地帯」に侵入し、イスラエル軍の警告を無視したと主張した。
イスラエル軍は別の事案として、兵士らが安全地域の北にある「武装テロリストの独房」を攻撃したと発表し、1人の男性がライフルを所持している写真を公開した。この件について、死傷者の報告は直ちにはなかった。
NNAは、ナバティエ・アル・ファウカで殺害された2人の男性について、モハメド・アムハズ氏とサジェド・アル・ハジ・アリ氏だと伝えた。NNAによると、2人はヒズボラと関係する救急隊「イスラム保健協会」と共に、アルデイル地区で道路の再開とがれきの下の遺体の回収に取り組むブルドーザーの近くにいたという。
ヒズボラの軍事部門は声明で、「敵が犯したことは、レジスタンスがこれまで順守してきた停戦に対する、露骨な違反行為に相当する」と述べた。ヒズボラは報復するかどうかは、明らかにしていない。

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アリ・アル・タヘルの尾根は主要都市ナバティエを含むレバノン南東部の大部分を見渡せるため、イスラエルとヒズボラの間の紛争で最も激しく争われてきた拠点の一つ。
イスラエルの地上部隊は、この尾根にヒズボラの「地下軍事要塞」があるとして、新しい停戦協定が発表される前の数日間、奪取しようとしていた。19日早朝には、近くのクファル・テブニット村でヒズボラがイスラエル軍の戦車を攻撃し、兵士4人が殺害された。
これに対しイスラエル軍は、ヒズボラの拠点とされる場所に150回以上の空爆を実施。レバノンの保健省は、この攻撃で83人が殺されたと発表した。
アメリカは19日、イスラエルとヒズボラが停戦に合意したと発表した。イスラエルとヒズボラの衝突が継続することで、アメリカとイランの戦争終結に向けた暫定的合意が損なわれるのではないかという懸念のなかでの合意だった。
しかし、レバノンの民間防衛機関によると、20日にはイスラエルがレバノン全土で新たに空爆を行い、さらに20人が殺された。
イスラエル軍は、レバノンを占領するイスラエル軍をヒズボラが攻撃しており、自軍はこれ対応していると発表した。一方のヒズボラは、前進しようとしたイスラエル兵を標的にしたのだと主張。レバノン領土を占領しようとするイスラエルの策謀に、自分たちは対抗するとしている。
停戦は21日からおおむね維持されている。レバノンではこの数週間、アメリカとイスラエルの対イラン戦争から波及した敵対行為が激化していたが、これまでで最長の停戦となっている。
イスラエルのベンヤミン・ネタニヤフ首相は22日夜、ヒズボラのあらゆる攻勢に対してイスラエル軍は完全に自由に行動すると主張。イスラエル軍は「必要な限り」レバノンに留まると表明した。
23日の事案は、レバノンとイスラエルの当局者が米首都ワシントンで会談を始めるなかで起きた。ワシントンでの会談は、米国務省が「両国間の包括的な平和と安全に関する合意」と呼ぶものを進めるために開かれた。
イランは先週、アメリカと合意した覚書の対象にレバノンは含まれると主張し、同国での停戦違反は、広範な外交努力を損なう可能性があると警告している。
イランのアリ・バヴレイニ駐ジュネーヴ代表部大使は23日、停戦枠組みの違反は、多岐にわたる外交的進展を妨げるリスクがあると指摘。「レバノンは疑う余地なく合意の一部であり、レバノンで起きたことは何であれ、プロセス全体に影響を及ぼす。レバノンへの攻撃を阻止するために、アメリカはイスラエルに対して全力を尽くすべきだ」と述べた。
レバノンは、ヒズボラが3月2日にイスラエルに向けてロケット弾を発射したことを受け、イスラエル・アメリカ対イランの戦争へと引きずり込まれた。ヒズボラの攻撃は、戦争の初日にイランの最高指導者が殺害されたことへの報復だった。
これに対しイスラエルは、レバノン全土で空爆を展開。同国南部の広範な地域に侵攻した。
レバノン保健省によると、今回の紛争が始まって以来、少なくとも4192人以上が殺害された。120万人以上が避難しているという。
イスラエル当局は、紛争中に国境の両側でイスラエル兵36人と民間人4人が殺害されたと述べている。











