米・イラン、戦闘終結へ合意と発表 船は「エンジン始動」をとトランプ氏

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アメリカとイランの戦闘終結に向けた交渉を仲介してきたパキスタンのシャバズ・シャリフ首相は日本時間15日午前6時すぎ、「合意成立」と発表した。続けてドナルド・トランプ米大統領、イランのカゼム・ガリババディ外務次官もそれぞれ、合意成立を発表した。シャリフ首相らによると、19日にスイスで米・イラン両国の代表が合意に署名するという。
シャリフ首相はソーシャルメディア「X」で、「徹底的な協議の結果、アメリカ合衆国とイラン・イスラム共和国の間で平和合意が成立したことを、喜んで発表する」と投稿した。
「双方はレバノンを含むすべての戦線において、軍事作戦の即時かつ恒久的な停止を宣言した」と首相は書き、調印式は19日にスイスで行われると明らかにした。
首相は、アメリカとイランの双方が「この紛争を外交で解決するために」注力したことに感謝したほか、交渉仲介を支えたカタール、さらにはサウジアラビアとトルコの貢献にも感謝した。仲介各国は今後、調印式に向けて技術的な段取りの協議を重ねていくという。
この発表を受けて、カタールのムハンマド・ビン・アブドゥルラフマン・アール・サーニ首相も、「パキスタン・イスラム共和国の兄弟たちに、感謝する」、「今後の交渉に、すべての当事者が前向きかつ建設的な精神で取り組み、この進展を強化し、その上に築いていくことを期待している」とXに投稿した。
パキスタンの発表を受けてトランプ大統領は、自分のソーシャルメディア「トゥルース・ソーシャル」で、「イラン・イスラム共和国との合意が成立した」と投稿した。
「私はこれをもって、ホルムズ海峡の通行料無料での開放を全面的に承認し、同時にアメリカによる海上封鎖の即時解除を承認する」と大統領は書き、「世界の船舶よ、エンジン始動だ。石油の供給だ!」と呼びかけた。
トランプ氏はさらに、「この偉大な合意は地域全体に平和と安全をもたらす」と投稿し、他の大統領が成し遂げられなかったことを自分は達成したと強調した。
「多くの大統領がイランとの和平に挑み、私より前の全員が失敗してきた。中東地域の指導者たちは初めて、真の平和達成のため自分たちを助けてくれる大統領を見つけたのだ」とトランプ氏は書き、「金曜日の調印によって機雷除去のため海峡は開かれ、その両側で、地域と世界のため、石油が供給される!」と述べた。
イランのガリババディ外務次官は、国営テレビに電話出演し、アメリカとの合意が最終決定され、調印は金曜日にスイスで行われると認めた。
「レバノンを含むさまざまな戦線について、戦争および軍事作戦の即時かつ恒久的終了が今夜発表される」として、イランに対するアメリカの海上封鎖も今夜解除されると次官は述べた。
AFP通信は、スイス・ジュネーヴで19日に行われる調印式には、J・D・ヴァンス米副大統領が出席する予定だと伝えている。トランプ大統領も署名する可能性があるという。

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イランのメフル通信は、イランとアメリカが合意した覚書の内容だとして、次の14項目を伝えている。具体的な内容は両国とも、正式には認めていない。
・レバノンを含むすべての戦線での恒久的停戦
・アメリカはイラン内政への不干渉を約束
・アメリカは海上封鎖を30日以内に解除
・米軍はイランから撤退
・「イランの取り決めの下」、ホルムズ海峡を30日以内に再開
・アメリカと同盟国が、最低3000億ドル規模のイラン再建計画を提供
・イラン産石油およびエネルギー製品に対する制裁の終了
・イランは核兵器を製造しないという約束を再確認
・アメリカは、周辺地域で軍備を増強せず、新しい制裁も科さないと約束
メフル通信はさらに、「最終交渉は、凍結されているイラン資金の半分について凍結が解除され、石油制裁が停止され、海上封鎖が解除されるまで、開始されない」と報じた。
最終的な合意は、国連安全保障理事会の決議に承認されることになると、同通信は伝えた。
テヘランで「長時間の協議」

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イランのガリババディ外務次官は15日朝、イラン国営メディアに対し、米・イランの覚書草案について合意にたどり着くため、カタールの仲介者がイラン・テヘランで「14時間から15時間近くかけて、長時間の協議」を行ったと述べた。
「この交渉プロセスには長い時間がかかった」と次官は言い、「カタール代表団は昨日テヘランに滞在し、イランとアメリカ合衆国の間のイスラマバード覚書の文言に関する協議を最終的に取りまとめた」と説明した。
「14時間から15時間近くかけて、長時間の協議が行われ、その中で我々はイラン・イスラム共和国としての最終的な修正案を提示した。当然ながら、その修正は受け入れられ、イスラマバード覚書の文言は最終決定した」
次官はまた、最終合意に向けた協議は今後60日間にわたって行われると述べた。この間にイランには「いくつかの課題に取り組む」という。イランにとって最終合意で最優先されるのは、すべての制裁の解除だと述べた。
イラン軍最高司令部のハタム・アル・アンビヤ中央司令部は、イラン国民および軍、さらに地域の同盟勢力が、アメリカとイスラエルに対し「敗北と降伏以外に選択肢がない」ことを示したと表明した。
イラン国営テレビは、今回の合意をイランの勝利として伝えている。
アメリカとの合意については、イラン国内で強硬派から批判が出ている。交渉を主導したアッバス・アラグチ外相とモハンマド・ガリバフ国会議長が、2月28日の開戦当日に米・イスラエルの攻撃で殺害された最高指導者アリ・ハメネイ師を「裏切った」という非難の声が出ている。
故ハメネイ師は殺害される数週間前、アメリカとの交渉は「賢明ではなく」、国の問題を「解決しない」と述べていた。
一方、イランのマスード・ペゼシュキアン大統領は、アメリカとの合意を擁護。「国家の利益を守り、交渉の枠組みの中で国家の権威を維持することは、政府に限った方針ではなく、体制のすべての要素が共通の見解と目標を有している」と述べた。
交渉については、最高国家安全保障会議の承認が要になるとも大統領は言い、イランでは最高指導者モジタバ・ハメネイ師が最終的な決定権を持つと述べた。モジタバ・ハメネイ師は3月に父親の後を継いで以来、近影が公表されていない。
原油価格下がる
15日早朝のアジア市場では、アメリカとイランの合意を受けて原油価格が下落した。世界的な原油価格指標のブレント原油は3.8%下落し1バレル84.02ドルに、アメリカで取引される原油は4.1%下落して81.40ドルになった。
アメリカとイランの合意成立の発表を受け、英仏独伊の首脳は共同声明で「この機を捉える」ため、両行は地域の協力国と緊密に協力すると表明した。
「E4」と呼ばれるこの4カ国は、「我々は、アメリカ、イラン政府、およびパキスタン、カタールを含むすべての仲介者に、この外交的突破口について祝意を表する」と述べ、「これは地域の安定を回復し、世界経済を安定させる機会」だと歓迎した。
4カ国の首脳は、この合意が「迅速かつ包括的に実施される」ことを求め、「無条件かつ制限のない航行の自由によるホルムズ海峡の緊急再開が不可欠」だと呼びかけた。
4カ国はさらに、イランは「決して核兵器を保有してはならない」と強調し、「イランの核計画に関する明確で検証可能な措置に応じて関連制裁を解除する用意がある」と述べた。
「我々は米国、イランおよび地域パートナーと集中的に協力し、この機会を捉え、勢いを維持し、長期的な外交解決を達成する」。
首脳らはまた、レバノンの「安定、主権および領土一体性」への支持を再確認した。








