国連、ホルムズ海峡で足止めの船員を退避させると 米国務長官は通行料設定に対し警告

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国連の国際海事機関(IMO)は23日、アメリカとイスラエルによる対イラン戦争の影響でペルシャ湾内で足止めされている船員1万1000人超を退避させる方針を明らかにした。
IMOのアルセニオ・ドミンゲス事務局長は、船員を退避させる「大規模作戦」について、イラン、オマーン、アメリカ、ペルシャ湾に面するそのほかの国々、および海運業界と協力して実施されることになると説明。
「我々は必要な安全保証を確保しており、これらの作戦を支援するための安全な航行条件についても徹底的に検証した」と付け加えた。
アメリカとイランは17日に、紛争終結に向けた合意に署名した。しかし、この了解覚書(MOU)の詳細をめぐり、両国は対立を続けている。
アメリカによると、このMOUには、イランの核兵器開発計画を国際原子力機関(IAEA)の査察対象にするという保証が盛り込まれている。
ドナルド・トランプ米大統領は23日、「イランは将来にわたって(そして無限に!!!)最高レベルの核査察に全面的かつ完全に同意した。これは『核の透明性』を保証するものだ」とソーシャルメディアに投稿した。
トランプ氏の投稿に先立ちイランは、アメリカとイスラエルが昨年攻撃したイランの核関連施設について、国連の監視機関が査察することはできないとしていた。
これに対し、米政府関係者は、「核兵器計画の残存物について、IAEAの断固たる査察を受けることにイランは同意している。イラン政権は国内向けに言うべきことは言うだろう」と述べていた。
イランのマスード・ペゼシュキアン大統領は22日、訪問先のパキスタンで、イランは「防衛能力について、いかなる状況下でも、いかなる相手とも決して交渉しないだろう」と述べた。
パキスタンのシャバズ・シャリフ首相はペゼシュキアン大統領との共同会見で、弾道ミサイルについてはアメリカとイランとの間で協議されておらず、「まったく議題に上っていない」と述べた。
さらに、了解覚書には弾道ミサイルに関する言及はないとし、この点を「曖昧さなく明確にしておきたい」とした。
ホルムズ海峡の通行は
こうした中、マルコ・ルビオ米国務長官は22日、アラブ首長国連邦(UAE)を皮切りに、湾岸諸国歴訪を開始した。米軍基地が置かれているクウェートとバーレーンも訪問し、イランとの合意について協議する予定。
ルビオ氏はこの日、重要な海上輸送路であるホルムズ海峡について、いかなる国も通行料を課すことは許されないと警告した。イランは同海峡を通過する船舶に通行料を支払わせようとしている。
「あれは国際水路だ。国際水路で通行料や手数料を徴収することは、いかなる国にも許されない。これが現行の国際法だ」と、ルビオ氏はUAEに到着した際に述べた。
そのうえで、「この点に関して、我々がこの地域で説得すべき相手はいないと思う。この地域のすべての国が、我々に同意するはずだ」とした。

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ホルムズ海峡で足止めされている船員の退避は、同海峡の開放を維持できるかどうか次第だ。
IMOのドミンゲス氏は退避させる方針について、「海上安全保障の回復と、民間船舶に対する容認できない攻撃の終結に向けた決定的な一歩」だとした。
そのうえで、「何千人もの罪のない船員が、数カ月にわたり困難と苦痛にさらされ、世界全体にも悪影響を及ぼしている。私はアメリカとイランの間で成立した和平に向けた合意に非常に満足しているし、歓迎する」とした。
IMOが提供した、船員に向けたオマーンの通知によると、退避計画の一環として、ホルムズ海峡内の二つの暫定航路が利用可能となり、各船舶には個別に指示が伝えられるという。
IMOは、安全に湾岸地域を離れた船舶の数について、日ごとに報告する方針だという。
2月28日に米・イスラエルによる対イラン攻撃が始まって以降、イランは事実上、ホルムズ海峡を封鎖していた。この影響で、原油価格の指標となるブレント原油は1バレルあたり100ドルを超えた。エネルギーの輸送に加え、肥料などの重要物資の輸送も停滞した。
海事情報会社ケプラーの最新データによると、ホルムズ海峡が再開されて以降、少なくとも172隻が海峡を通過した。21日には計42隻が通過した。
ただ、合意が署名された翌日の18日以降の通行数は、紛争以前の水準である1日平均約138隻を大きく下回っている。
BBCヴェリファイ(検証チーム)が分析した船舶追跡データでは、22日時点で200隻超のタンカーがホルムズ海峡内で待機していることが示されている。











