【解説】米・ヴェネズエラの石油取引、なぜ問題になっているのか
ドナルド・トランプ米大統領は8月28日、ヴェネズエラの確認埋蔵量650億バレル以上の原油をアメリカが管理することで、同国と合意したと発表した。
トランプ大統領は、この合意によりアメリカの石油埋蔵量が2倍以上になり、「すべてのアメリカ人にとって、ガソリン価格を大幅に引き下げる」としている。
トランプ氏は最近、イランとの戦争で急騰したガソリン価格を抑制するよう、国内から圧力を受けている。
しかし、一部のアナリストはヴェネズエラとの合意の効果やコストに懐疑的な反応を示している。また、アメリカが他国の天然資源に対する直接的な統治権を持つことへの懸念も持ち上がっている。
米軍は今年1月3日未明、ヴェネズエラの首都カラカスにある大統領邸を急襲し、ニコラス・マドゥロ大統領(当時)と妻のシリア・フロレス氏を拘束。2人はニューヨークに移送され、麻薬取引に関する罪で起訴された。2人は罪状を否認している。
トランプ氏はこの時、世界最大の埋蔵量を誇るヴェネズエラの原油を最大限に活用すると誓った。
マドゥロ氏の失脚により暫定大統領となったデルシー・ロドリゲス氏も、この合意を経済の復興と政府歳入の増加に寄与する「歴史的な」協定だと称賛している。
ロドリゲス氏によると、このエネルギー協定は25年間有効で、17の戦略的油田を開発することになる。
また、アメリカは「ヴェネズエラの経験豊富な民間事業者」との合弁企業で55%の支配権を持つ。
アメリカの当局者によると、ロドリゲス氏はこの合弁企業に対し、油田を運営する100年間の権益を付与したという。
ロドリゲス氏は、この協定により原油生産量を1日あたり150万バレルまで増産したい考えだ。
この協定の正式な全文は公表されていない。
トランプ氏は具体的な詳細をほとんど明かさず、提携関係についても詳しく説明していない。一方で、この合意は「アメリカの納税者に一切の負担をかけない」としている。
トム・ベイトマン米国務省特派員が解説する。









