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ゼレンスキー氏、プーチン氏に直接会談を提案 公開書簡で
ヴィタリー・シェフチェンコ・キーウ特派員、ダン・セイルズ記者、トービー・マン記者
ウクライナのウォロディミル・ゼレンスキー大統領は4日、ロシアのウラジーミル・プーチン大統領に対し、戦争終結のために直接会談を呼びかけたと明らかにした。
プーチン氏に宛てた公開書簡をゼレンスキー氏が発表した。その中でゼレンスキー大統領は、両国間の戦争が再びアメリカの重要関心事になるのを「ただ待つのは誤り」だと主張。和平は、ウクライナとロシアの「直接対話を通じて」のみ実現し得るとした。
ゼレンスキー氏はまた、提案した交渉の期間中の全面停戦を求めた。プーチン氏は4日、ゼレンスキー氏の発表に先立ち、これを拒否した。
アメリカのドナルド・トランプ大統領は同日、両首脳が会談するなら、それは「素晴らしいことだ」と述べた。
クレムリン(ロシア大統領府)は書簡を受け取ったと明らかにし、プーチン氏に説明するとした。
書簡は挑戦的で、あざけりすら感じさせる調子で書かれていた。このところのウクライナによるロシア領内への攻撃にも言及した。
ゼレンスキー氏はプーチン氏について、「26年間の権力維持の末、年齢の影響が出始めている」と書いた。
書簡には招待も含まれていた。
ゼレンスキー氏は、「ウクライナは、私たちとあなたたちの直接対話を通してこの戦争を終わらせることを提案する。会談を提案する」と記した。
ゼレンスキー氏はこうした提案を、これまでもしている。
これに対しクレムリンは、これまでと同様、ゼレンスキー氏がプーチン氏に会いにモスクワに来るなら歓迎すると応じた。
今回の書簡で目を引くのは、ウクライナがアメリカについて、「イランの問題に完全に集中している」との認識を公に示したことだ。
ゼレンスキー氏は、「ヨーロッパでの戦争が再びアメリカの注目の的になるのをただ待つのは誤りだ」と書いた。
一方、ロシア・サンクトペテルブルクで外国人記者団の取材に応じたプーチン氏は、書簡の内容は確認していない様子ながら、「ウクライナと合意に達する用意と意志はもちろんある」と述べた。同時に、妥協が必要だとした。
プーチン氏は、トランプ氏がイランへの対応で手一杯の間に、欧州連合(EU)がゼレンスキー氏に対し、領土を割譲するよう説得できるのではないかと示唆した。
プーチン氏の長年の立場は、ロシアが部分的に占領しているウクライナのドネツク、ルハンシク、ヘルソン、ザポリッジャの4州からウクライナが撤退し、北大西洋条約機構(NATO)加盟を目指す動きもウクライナは断念すべきだというものだ。
ウクライナは、自国領土の割譲はしないとしている。ロシアがクリミアを違法に併合して8年後の2022年に全面戦争を開始したように、再びロシアを侵攻に積極的にさせるとしている。
停戦交渉はここ数カ月、停滞している。これまでジュネーヴ、アブダビ、イスタンブールで行われた和平交渉は、いずれも実を結んでいない。
今回の1800ワードを超える書簡で、ゼレンスキー氏は、「ウクライナの私たちがロシア兵の運命を気にかけているわけではない。そちらによる戦争は、私たちの国にあらゆる被害をもたらしている」と主張。
「しかし、ウクライナ国民のことは、私は本当に大事に思っている。私たちは自国の人々を失っており、一人ひとりの喪失が、私たちにとってつらいものだ」とした。
ゼレンスキー氏はまた、ロシア国民はウクライナのドローンやミサイルによる攻撃、ガソリン不足、物価高、そして戦争に疲れ果てているとした。
そして、「この戦争から抜け出す道を進むことを、恐れてはならない。それが今、あなたに求められている最も重要なことだ」と訴えた。
そのうえで、ウクライナとして「両国間の直接対話を通じて」戦争を終わらせることを提案するとした。
ゼレンスキー氏はさらに、直接会談はスイスやトルコといった国で実現可能だと主張した。
ウクライナのアンドリー・シビハ外相は、「この公開書簡は、戦争を終わらせるための真剣かつ有意義な提案だ」と述べた。
そして、「この提案に対する有意義な対応を期待している。今こそ、この戦争を終わらせる時だ。平和を選ぶ時だ」と付け加えた。
今回の書簡が送られた日には、プーチン氏は主要な経済フォーラムが開催されているサンクトペテルブルクに滞在していた。
その前日、ウクライナは同市郊外にドローン攻撃を仕掛けた。ゼレンスキー氏は書簡の中で、この攻撃を「訪問」と表現した。
他方、ロシア占領下のクリミアのロシア側当局は、シンフェロポリが攻撃され4人が死亡したとし、ウクライナの仕業だと非難した。ウクライナは、燃料貯蔵施設を攻撃したと発表した。
プーチン氏は4日の記者会見で、会談や合意の実現について即座に懐疑的な見方を示した。
「ゼレンスキー氏はウクライナの正当な代表なのか。これは法律家による法的分析が検討すべき問題だ」とプーチン氏は述べた。
こうしたなか、トランプ氏は、アメリカがロシアとウクライナの和平に向けた歩み寄りを進めてきたと考えていると述べた。
「彼らが会えば素晴らしいことになる。会うべきだ。そうするのがいい」とトランプ氏は発言。
当事者双方に求められる妥協について質問されると、「言わないでおく」と答え、こう述べた。
「彼らにはともに一定の妥協をしてほしい。彼らはそうすると思う」